【探求学習】を深く理解できる本をご紹介!
色々紹介したい本はあるのですが、今回は絞って3冊のみ、ご紹介したいと思います。
観察力の鍛え方
最近一番熱中している本はこれですね。この本に触れてから、特に【作品】を鑑賞することが楽しくなり、考え事が好きな自分を一層肯定することができるようになりました。
一言で言えば、クリエイターに必須の思考法について、思索を重ねた結晶といった感じの本です。非常に簡潔かつ論理的な文体で、サクサク読めるのも嬉しいところです。
そしてこの本に書かれている【観察】のサイクルこそ、僕は【探求学習】のプロセスに極めて似ていると感じています。それは、こんな図で表されます↓
・・身近なことに問いを立て、それについての仮説を考える。結果それがどう機能するか、つぶさに観察し、新たな問いに繋げていく。見事にループするこの流れ、先ほど紹介した探求学習のプロセスに似ていると思われませんか?
例えば、「サッカーが上手くなるにはどうすればいいか」という問いを立てて、「フィジカルを鍛えるのはどうか」という仮説を立てる。YouTubeで色々な筋トレ法を調べて実践し、それがどう機能したかを後々振り返る。こういう感じの流れですね。
他にも、よりよい観察を行うために必須とされる「感情」「バイアス」といった心理学の話も多分に含まれており、1冊で大量の情報に触れることができる名著だと感じます。
クリエイターであるかないか関係なく、必読の書と言い切っても過言ではありません。
革命のファンファーレ ~現代のお金と広告~
もはや説明の必要が無いくらい有名な本ですが、時代に合わせて手を変え品を変え、ただ奇を衒うのではなく、ロジックと算数の積み重ねで様々な手段を考える大事さがわかる名著です。
例えば絵本の無料公開が炎上した一件ももはや懐かしい過去の話になりますが、「そもそも、ずっと前からアニメもドラマも無料公開されていた」という指摘については、本当にその通りだと感じました。実は、奇策でもなんでもないのです。
他にも、「はらぺこあおむしがロングセラーであり続ける理由」「分業制の絵本がこれまで登場しなかった理由」といった、完全に思考の盲点を突く問いが数多く紹介されており、自分の頭の固さも痛感させられました。
感情を交えず、現実世界を眺めて、違和感のある所に問いを投げかける。その思考プロセスの大切さがよくわかる本です。非常に読みやすい文体と構成なのも特徴なので、ぜひお読みいただければと思います。
0ベ-ス思考 どんな難問もシンプルに解決できる
・・最後のこの本なのですが、実をいうと、厳密には読んだことがありません。正確には、読んだのはこの和訳版ではなく、英語で書かれた原本ですね。そもそも、和訳されたのがあると知りませんでした。
大きなテーマを言うと、要らぬ感情を排し、好奇心を全開にして、常識に対し問いを投げかけるための方法や心構え、という感じです。洋書の内容から大きく変わっていないのなら、柔軟な発想とは何ぞやというのが、はっきりとこれを読めばわかるはずだと思います。
ちなみに筆者が書いていたコツをいくつか紹介すると、「精神年齢は小学3年生くらいがちょうどいい」「データを集めて、弾きだされる現実は正しいと認める」「問いを繰り返して、試してはまた問いを立てる」といった感じです。
それに付随して、「インセンティブ設計」といった経済学用語も登場することから、経済学部出身の僕からすればそこも嬉しい一冊でした。
どんな難問も、問いを立てて検証し、得たデータを基に新たな仮説を立てて再検証するのを繰り返せば、いずれ解決に近づくというのが本当の意味ではないかなと思います。
ただ小難しい話はさておき、お読みいただければ全てわかることは請け合いですね。
ということで最後は少し話が反れるところもありましたが、【探求学習】について調べてみたことを一旦まとめてみました。結果、僕個人としては、新たな謎がどんどん増えて、大変っちゃ大変なのですが・・。
例えば、「探求学習において、教員や講師はどういう立ち位置であるべきなのか?」「自ら問いを立てることを最終目標とする限り、こちらから課題を提示するのはどこまで許容されるのか?」「塾のコンテンツとして可能性はあるのか?」などなど、キリがありません。
しかし、こういった問いと一つ一つ向き合って、仮説を立てて、観察なり検証なりをして、また問いを立てる。この繰り返しが探求学習というのは、僕自身すごく納得することではあります。はっきりと僕は肯定側ですね。
皆様はどう思われるでしょうか?それでは、ここまでお読みいただき、ありがとうございました!
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