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自由で卓抜した発想ができる天才は、どういう教育を受けた?あるいは、どういう教育をしている?

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リチャード・P・ファインマン氏の場合

ハーバード大学医学部留学・独立日記 第二部 三重大学医学部編 ... ファインマン流 世界で一番シンプルな問題解決法

 

この人はアメリカの物理学者なんですが、人生を通じて非常にユーモアたっぷりな人でした。

 

数々の偉大な業績は勿論のこと、そもそも本が数冊書けてしまうような、独創的な発想とそれによる捧腹絶倒のエピソードがこの人にはてんこ盛りです↓。

ご冗談でしょう,ファインマンさん 上 (岩波現代文庫) | ファインマン,リチャード P., ファインマン,リチャード P., Feynman,Richard P., 昌子, 大貫 |本 | 通販 | Amazon

 

この人は一体どのような教育を受けた結果、こんな発想をするようになったのか?自叙伝みたいな本に、そのきっかけが書いてあったのですが、彼が一番最初に肝に銘じたのは、父親からのある教えとのこと。

 

それは、以下の通りです。

 

「物事を二通り以上のやり方で説明できたとき、それがわかったということだよ」

 

すごく含蓄のある言葉ですね。「わかった!」と思っても、それはある意味たった一つの観点によるものです。では、別の目線から考えたらどうなのか?

 

新しい問いが自然と生まれ、また新たな仮説が始まる、とてもシンプルで大切な心掛けだと思います。

 

もちろんファインマン氏の才能もあったと思うのですが、彼の妹もまた科学者なので、根っこに父親の考えや影響があったことは、否めないのではと思います。

 

スティーヴン・レヴィット氏(たぶん)の場合

 

続いて紹介したいのは、実はこれがどっちの話か忘れちゃったんですけど・・・。

 

僕がハマっていた【ヤバい経済学】という本があるのですが、その共著者の片方の人の逸話です。ちなみにこれは、子育てをしていて、子どもに対しどう接するか、という話です。

[スティーヴン・J・ダブナー, スティーヴン・D・レヴィット, 望月 衛]のヤバい経済学〔増補改訂版〕―悪ガキ教授が世の裏側を探検する

 

この人の子供たちは、父親に似て、好奇心が非常に強く、よく質問をしてくるそうです。それに対し、無下に扱わないのは勿論のこと、一緒に実験をして確かめるようにしているそうです。

 

例えばある公園を子どもと散歩していて、「ジョギングしている人とサイクリングしている人のどちらが多いの?」と尋ねられた際、実際にカウンターを持ってきて一緒に数えたそうです。すごいですね・・。

 

これを応用するとすれば、例えば答えが明確にわかっているものでも、「テキストには実際こう書いてあるけど、本当にそうなのか試してみよう」という風に、確認することの大切さを説くのも面白そうです。

 

自然なやり取りを通じて、問いを立てること、実際に確かめること、そしてデータを基に考察を深めることの重要さも伝えている気がして、その教えの深さに感服します。

 

―がそもそも、実は著者が自称しているのですが、「柔軟な発想を失わないためには、そもそも精神年齢は小学三年生くらいでちょうどいい」そうです。

 

だからこそ、教育というより、一緒に遊んでいるという感じなのかもしれません。それはそれで深いですが。

 

ただ僕自身も生徒(特に女子高校生)から「精神年齢低いですね」と言われちゃいますが、それを褒め言葉と解せるくらい、ある種斜に構えたら落ち目だと考えています

 

子供からの質問を、一緒に面白がれるぐらいの精神年齢でいることも、ある種最高の教育なのかもしれないですね。

 

テレンス・タオ氏の場合

21-01】【現代編2】テレンス・タオ~若き中国系数学者 | SciencePortal China

 

最後はちょっと異質なんですけど、テレンス・タオという数学者の話ですね。

 

こちらは、数学の複数の分野にまたがって、偉大な発見をいくつも行ってきた、まさしくスーパーエリートです。(数学オリンピック優勝経験もあります)

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%86%E3%83%AC%E3%83%B3%E3%82%B9%E3%83%BB%E3%82%BF%E3%82%AA

 

この人が、自分がなぜそんなにもキレキレの脳みそを手に入れられたのか、みたいなことを聞かれた際、こう答えたそうです。

 

「自分の才能を見抜いてもらっただけでなく、んどん先に、さらに深く学べる、ある意味エリート教育を受けられた幸運」

 

・・・エリート教育と聞くと、別世界の子供たちが受けることのできる、大変高額で門戸の狭い何かというイメージがありますが、本当にそうかと言われれば、そうではないとも思います。

 

正直、最高クラスの教育を受けるコストは、インターネットと最新技術の劇的な進歩に伴い、どんどん下がってきていると考えています。

 

もちろん、そのオリジナルに比べれば見劣りするかもしれませんが、例えば映像授業やオンラインのそれ等で、全国トップクラスの生徒が受けるような授業を、実際に受講することも可能です。(YouTubeにもあります)

 

TEDとかが分かりやすい例ですね。あれをご覧頂けるとわかるのですが、世界トップクラスの人の話こそ、逆にその場へ同席しなくても、拝聴することが可能なんですよ。

 

弟夫婦にも、「とりあえず教育雑誌は読んどけ」くらいの助言はしておこうかなと思います。

 

―ちなみに僕は、「才能を見抜いてもらえた」というタオ氏の一言に、ある種講師が持つべき責任を感じました。才能を潰さないのは当然として、僕に未知の才能を見抜き、当人に伝えられるほどの眼力があるのか?

 

ちょっと深遠なテーマですが、自分の中で考え続けたいと思います。

 

ということでやや長文でしたが、お読みいただきありがとうございました!

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