子どもが悪いことをしたときの注意の仕方には2種類あります。
「怒る」と「叱る」です。
「怒る」とは
相手が自分に悪い影響を与えたり、
自分が指示したとおりに動いてくれなかったりした場合に、
自分が腹をたてたことを相手にぶつける動作
「叱る」とは
相手が自分を含めて誰かに悪い影響を与えたり、
自分が指示したとおりに動いてくれなかったりした場合に、
相手をより良くしようとする注意やアドバイスを、
あえて声を荒げたり語気を強めたりして相手に伝える動作
一見、同じに見える二つの動作は全く違うものです。
この違いを教えてくれる、ある動画が話題になっているので紹介します。
リビングに向かうお父さん。
そこにはなんと、白い壁にクレヨンで絵を描いている息子の姿が・・・
思わずカッとなってしまったお父さん。
「ダメだ!」とクレヨンを持つ息子の手を乱暴に引き、
体を揺らしながら「部屋に戻りなさい!と叫びます。
男の子はお父さんに怒られたことがショックで、すっかり怯えた表情に・・・。
これが「怒る」です。
公共の場などでもよく見られる光景ではないでしょうか。
しかし後日、この出来事が男の子の行動に影響してしまいます。
ある日、女の子と一緒に絵を描いて遊んでいた男の子。
自分の紙に女の子が落書きすると「ダメ!それぼくのなの!」
と乱暴にクレヨンを取り上げて、女の子を泣かせてしまいます。
お父さんにやられたことを、女の子にも繰り返してしまいました。
では、もしもこのお父さんが「叱って」いた場合はどうなったのでしょう。
息子の落書きに遭遇してしまったお父さんは、怒鳴りつけるのではなく、
冷静に、子どもの目線に合わせてこう言います。
「絵は壁じゃなく紙に描くものなんだ。ちゃんとキレイにして、紙を取ってこよう。分かったね?」
すると息子は、壁の絵を消しながら笑顔で納得しています。
そして後日、自分の紙に落書きしてしまった女の子に、
男の子は「はい、こっちの紙に描いてね」と新しい紙を渡してたのです。
出典元:youtube.com
なぜいけないのか、本当はどうすればよかったのかを、冷静に諭してあげることが「叱る」こと。
理由も分からず怒鳴られたら、ただただ恐怖を感じ怯えてしまいます。
子どもたちは親の行動を真似しながら成長します。
このように注意の仕方ひとつとっても、その後の子どもの行動に大きく影響してしまうことがよく分かる動画でした。
頭の中では叱ろうとしても怒ってしまっていることがあります。
冷静に叱っているつもりでも、声を張り上げてしまっていることもあります。
親も完璧な親はいないと思います。
子どもへの愛情を勘違いされないためにも、一緒に成長していく気持ちが大事なのかもしれませんね。