こんにちは。
山口市の学習塾「小さな学び舎たかおか塾」の徳山です。
今日は塾で教えている勉強の目的とそれで身につくモノについてお話しさせてください。
中高生向けの塾の大半がそうなのですが、
塾が特に意識しているのは当然受験です。
もちろん勉強のやり方や、将来の夢に向けてのサポートなどいろいろなことに重点を置いている塾はたくさんありますが、受験の勉強をおろそかにしている塾はないでしょう。
塾はまず、受験があり、そしてそのための手法がある、というものです。
ではこの受験のための勉強とは具体的に何を指すのかというと
「受検に出た問題の形式を覚えて答えを出す練習をする」
これにつきます。
例えば
この問題。
交点は緑の直線上にあるのでy=-x-3に代入出来、
かつ赤の直線上にあるのでy=-3x+5にも代入出来るxとyの値は何か。
という意味になるので
y=-x-3
y=-3x+5
のxとyに同じ数字を入れる、つまり連立方程式を解けばよい。
になるわけです。
が!
塾ではこう教えます。
「交点と言われたら連立方程式を解きなさい」
以上。
いやだって早いですから。
理解できている生徒も何も考えずに連立しますし、
何なら大半の生徒が説明部分をあまり理解できないです。
なのでいろいろな効率と効果を踏まえて
「なぜ連立方程式を解くと交点が出るのか」
は、ほぼ教えません。
そこを理解するのに使う時間を解き方を覚えるための演習に使いたいからです。
大半の生徒にわかりやすく、点を上げやすい授業というのは、
これを極限まで突き詰めてより少ない時間で、
「なぜ?」を極力排除し、
「この時はこうする」を何度も繰り返させてあげる授業ですね。
皆さんお察しだとは思いますが、これをやり続けると自分で考える力は
ゴリゴリ削られていきます。
正直、人生の中で一番難易度が低い高校受験の勉強ですら、
このやり方でないと量が多すぎて間に合わないですし、(毎年ひーひー言いながら終わらせています!)
難関大学を目指すでもない限り
ほとんどの問題は数学ですら暗記で対応できるから、、、
いえ、できたからですね。
そうです。
この現状を踏まえてそれを改善するために作られたのが
新しい形式になった共通テストですね。
学校の勉強の方向性も少しずつこちらにそろっていき、
しかし、実際に受験勉強が始まってしまえば、従来の受験勉強ですらかつかつなので
それ以上は難しい。
正直現状の高校受験であればそれで十分満点近く取れてしまいますし。
「では本当の考える力はいつつけるのか」
受験が始まってしまうと難しいのなら、いつやるのか!
当たり前ですが、
受験以外の時しかないですね。
中学1年、2年、、、
個人的には小学生のときが最優先です。
中学生からは部活で忙しい、定期テストで忙しい。
などなどいろいろとありますので。
自分で問題を読み、
わからない問題を何十分も、何時間も考え、
出した答えの何が違うのか、
どこまでわかっていたのか、
何がわかればできるようになるのか、
とてもきついですが、逃げずにやってください。
それが「考える」という行動です。
受験勉強を教わって、「考える」力が養われることは基本的にはありませんので、お気を付けください。
何を求めるのか、そのために何をするのか、
目的と手段が食い違うことがないようにしましょう。
※高偏差値の学校のための勉強になるほど、話は別です。