急に両足の大腿筋(ふともも前方の筋肉)に違和感が生じました。さらにその違和感は徐々に大きくなっていきます。
その違和感というのは、このままこのペースを維持し続ければそう遠くないタイミングで足が攣るという警告でした。
ペースを違和感がこれ以上大きくならないぐらいまで落とし、様子を見ましたが一向にそれが解消される兆しがありません。
息が上がったワケでもなく、体力もまだ全然あります。ただ両足の大腿筋だけが言うことを聞いてくれません。
ちゃんと10㎞ごとに足攣り対策のジェルやタブレットを捕食しておりましたし、5㎞ごとに給水も行っておりました。それにも関わらずボクの大腿筋はポンコツになってしまいました。
それまでは序盤5㎞を除きどんなに遅くとも1㎞あたり4分50秒で走っていたペースが、31㎞では5分19秒、32㎞では5分36秒と大きく遅くなっていき、32㎞地点でサブ3.5のペースランナーに追いつかれます。
この時ボクにとっての大きな2択をせまられていた瞬間でした。一つは無理矢理にでもこのペースランナーについて行くこと。もう一つはサブ3.5をあきらめ何とかペースが落ちることを最小限に抑えつつも3時間39分59秒以内でゴールすること。
前者を選択した場合、この直後の大きな上り坂で足を攣る可能性はかなり大きいです。また足を攣ってしまった場合何とか完走をすることができたとしてもタイムはとても悲惨なことになってしまいます。
後者に関してもこのペースの落ち込み具合からすると3時間39分59秒以内でのゴールができる保証はどこにもありません。
その時のボクはこの2択に対して、あまり悩むことなく『後者』を選択しました。手持ちの足攣り対策用の補給食を全てこのタイミングで補給し、足が少しでも回復することを願うばかりです。
さて、本日のブログタイトルが『ボクがスライムを被ってフルマラソン(42.195km)を走った理由』となっているのですがこのタイミングでそれがなぜなのかを言わせていただきたいと思います。
参加者と観戦者を合わせて14万6千人もいるので、少しでも目立ちたいという気持ちは少なからずありましたが、
それが一番の理由ではありません。
一番の理由は『沿道からの応援を少しでも多くもらうため』です。
応援者が13万5千人もいるわけですから、コースの最初から最後までひっきりなしに応援者がいるのです。
とくにこのような被り物やコスプレしているランナーさんに対して『ピカチュウガンバレー』『パンダガンバレー』『ミニオンガンバレー』『ルフィガンバレー』『セーラービーナスガンバレー』『マリオとルイージガンバレー』『ドラクエ3の勇者ガンバレー』などの声援が送られます。
もちろん『スライムガンバレー』の声援も数多く頂きました。数えたワケではないのですが、100人以上からその声援を頂いたような感覚があります。
この声援が欲しかったから、特に今この苦しい時にこそ欲しかったというところがボクがスライムを被った理由です。