予習①:問題を解く
英検2級の過去問でも、山口大学の二次試験でも、共通テストでも定期テストでもなんでも、教えるべき単元については、まず解きます。逆に、解きもせずに授業準備をしても、すごく独りよがりになります。
ドラゴン桜かなにかのセリフだったと思いますが、全ての問題は何かしらの意図があって、主題者が作ったものです。その意図を汲み取るには、解くのが一番わかりやすいかな、と。
この文法は語形変化を問うものが多いのか?この長文を解くには接続詞を掴むのがカギなのか?そんな風に自問自答しながら問題を解くだけでも、準備として5割以上は終わるのではと、僕は考えています。
予習②:ファインマン・テクニック
https://www.theguardian.com/science/2011/may/15/quantum-man-richard-feynman-review
少し厨二っぽいですが、この方法を知ってからというもの、意識的にそのやり方を使うようにしています。
https://studyhacker.net/feynman-technique
ちなみに名前の由来になったファインマン氏は、ノーベル賞も受賞した研究者であり、抜群の説明力やユーモアセンスで生涯にわたり人気を博した方でもあります。
そのやり方は、至ってシンプル。横に生徒がいると想定し、この単元をどう説明するかを、白紙に書いていくというものです。(僕らが【板書計画(ばんしょけいかく)】と呼ぶアレです)
その際、「この部分が腑に落ちていない」「例文がパッと閃かない」といった風に、自分の中で引っ掛かるポイントには敏感になっておくのがコツです。ここにはプライドなど、毛ほども要りません。
そしてその引っ掛かったものはメモか何かにまとめておき、改めてインターネットや参考書、他者の授業をヒントに、勉強を重ねます。そのうえでまた、改めて白紙に書いていく、と。この繰り返しです。
正直3回も4回もやる時間も必要も無いと思いますが、例えば大学でのプレゼンなどにも応用が利く、非常に優れたインプット法だと思います!
予習③:先輩に聞いちゃう
僕は論語の、「學びて思はざれば則ち罔(くら)し。 思ひて學ばざれば則ち殆(あやう)し」という部分が好きです。世の中の仕組みについて、ここまで端的に言い表している言葉は本当に稀有だと考えている程です。
正直言って、勤続日数も浅く、人にものを教えた経験も少ない状態であれやこれやとイメトレをしたところで、たかが知れています。まさに“独断的に陥ってしまい危険である”というものですね。
少し話が反れますが、脈々と受け継がれてきた「基本」とされる所作や動作、技術というものは、どのスポーツにもゲームにも、必ず存在すると思います。
そして基本的なのはまるで面白くないと、それを軽視し、我流で勝手にアレンジを加えていく人を、僕は散見します。しかしその結果出来上がるものは、基本をしっかり押さえた人とは比べ物にならないほど劣化した何かではないでしょうか。
料理の知識も経験も無いままに思いついたままを味付けしていけば、大抵ヒドいものになるのと同じです。勉強ばかりして頭でっかちになるのも微妙ですが、勉強せずに行動ばかりするのも危険、ということですね。
―ということで何が言いたいのかというと、この単元は何を教えればいいのか、どう教えればいいのか、生徒はどこで間違いやすいのか、そういう経験則に基づく部分は、とっとと先輩に聞けばいい、という話です。
繰り返しになりますが、経験値が無いイメトレは、言葉を選ばず言えばただの妄想に近いです。実際のそれとは大きく離れた何かを繰り返しても、それは成長とは言えないのではないでしょうか。
もちろんネタ元として、僕に直接でもLINEでも、気軽に聞いてもらって大丈夫です。ラーメンの秘伝の出汁じゃないので、惜しみなく教えますよ!
ということで、ひたすらに問題を解く側だったのに、急にそれを教える、解かせる、導く側になって、色々と戸惑っているのではないかと思い、こんな記事を書いてみました。
ただ不思議なのですが、生徒に授業をしているとき、一番学力として成長するのは、実は教える側というのはよく言われている話です。
僕も1年間中学英語を悪戦苦闘しながら教えてみた後、確かな手応えを覚えたがため、自学をもう少し重ねた結果英検準1級に合格しているわけなので。
そういう風に実利的なメリットも感じながら、「教える」ということにのめり込んでくれればうれしいです。では、ここまでお読みいただき、ありがとうございました!
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