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だってあなたはまだ生きている!夢を正しく諦める方法とは!?

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私は、突きつけられた事実と折り合いをつけなくてはなりませんでした。

私はどうしたか。まず、夢を追いかけるのは諦めました。なぜなら達成できない夢だと知ったからです。しかし、夢を見ることはやめませんでした。つまり、目標とすることをやめただけで、憧れ続けることはやめなかったわけです。

現実との折り合いをつけ、夢を見ることを楽しむようになったのです。医学書を読み、医者と話をし、時には診断の真似事をしてみる。飛行機の映像や写真を見るのは今でも好きで、航空会社の仕事もし、飛行機にも詳しくなりました。軍事研究も経営学者には必要な領域です。

夢の周辺をぐるぐる回る楽しみを見つけたのです。しかも「好きだ、好きだ」と思っていると、なんとなく近い仕事が来たりするから面白いものです。病院設立のコンサルティングを行ったり、航空自衛隊の方々とお話しするチャンスが来たり、夢は叶わなかったけれど、夢を見続ける楽しみは充分味わせてもらっています。

夢は決して諦める必要がない。いつまでも楽しむべきものだと思うのです。ただし、夢を叶えることだけは諦めるのが得策です。

 

夢が目標に変わると、 とたんに辛くなる

夢が単なる夢のレベルを超え、現実味を帯びてくると、夢は目標に変わります。そして、目標を達成するためにスケジュールが組まれると、途端に苦しくなってきます。受験勉強をして、目標達成のための学校に入る。国家試験を受ける。さらに競い合ってチャンスをつかみ、さらに競い続ける……。

先ほどの高校球児も同じです。彼らの多くは、この先も野球で人生を生きる。プロの選手になるのが最大の目標になります。甲子園で活躍した段階で、プロ野球選手になる夢は現実味を帯びるからです。そうなると、夢は楽しいものではなく、辛く苦しいものになり、憧れはリアルな戦いの場に変わります。

たとえプロ野球選手になれても、その寿命は総じて短いものです。万年二軍という人も多いですし、数年も経たないうちに戦力外となって放り出される人もまた多い。

それは夢ではなく現実であり、楽しいことよりも辛いことのほうが多い「プロとしての人生」です。

だから、早い段階で挫折することはむしろ幸せです。ギリギリまで勝ち残り、最後の段階で挫折する。これこそ、本当に辛いことなのです。

例えば、プロ野球選手を目指した高校球児が、ドラフトで選ばれなければその先、どうすればいいのでしょうか。

ピラミッドの頂点に上り詰めるまでに努力をして勝ち抜いてきた。それでも、そこはまだまだ階段の入り口に過ぎないわけです。そこから先の道は、今までよりももっともっと険しい道なのです。

実際には、プロになれなかったら大学に進む、実業団に入る、独立リーグを目指すなど、いくつかの“第二の道”があります。そこから何年後かにプロになるという可能性も残されています。

一度きりの人生ですから、「あがく」ことも大切でしょう。第二の道であがくことも選択肢としては間違いではありません。しかし、それでもダメだったら、どうすればいいのでしょうか。

結局、どこかで夢の実現を諦め、夢を楽しむ道に入るしかないわけです。

しかし、どうでしょうか。そこまで打ち込んできた人に、「まあ、しょうがないじゃない。これからは夢を楽しめば?」などと言って納得してくれるものでしょうか。

人生のどこかで、ほとんどの人は挫折します。しかし、本気であればあるほど、実現しそうな目標であればあるほど、「夢を諦めるけど見続ける」などというメンタリティは理解できないでしょう。

高校球児ではなくても、そんな経験をした人はたくさんいると思います。寸前まで行った、「これは行ける!」と思ったのにダメだった。目標を達成するために並々ならぬ努力をしてきたけれど、結局ダメだった。

夢は近づくにつれて必ずや目標に変わります。目標は夢とは異なります。目標は達成されない限り、失敗なのです。

 

目標に到達しなければ、 素直に負けを認めて生き直す

目標達成に失敗したらどうすればいいのでしょうか。

第一歩は辛いことではありますが、まず負けを認めることしか方法はありません。そのうえで、「できることなら嫌いになれ!」と私は言いたい。しかし、実際にはそれまで愛した対象を嫌いになることは無理かもしれない。その場合は、何とかして自分の人生を、その道から遠ざけるしかありません。逃げるのです。

全身全霊を懸けて、目標達成に肉薄し、しかし寸前で挫折した人は、真剣にその目標を人生から遠ざけるしかないと思います。嫌いにはなれないから、物理的に遠ざけるしかないのです。

毎年、毎年、甲子園での高校野球を観戦するたびに、そんなことを考えてしまいます。キャリアを教えている身として、そこは避けては通れないところなのです。

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