①パーキンソンの法則について。
『パーキンソンの法則』という言葉を聞いたことがあるでしょうか?
これは、英国の歴史学者・政治学者であるパーキンソンという方が、その著書の中で提唱した法則で、2つのルールから成っています。
今回紹介したいのは、その第一法則です。
仕事の量は、完成のために与えられた時間をすべて満たすまで膨張する。
というものです。・・少々抽象的で掴みづらい概念ですが、実は言っていることそのものは、かなりありふれた現象です。
私自身の経験談なのですが、小学生の頃、かなり密に計画を立てて、夏休みの課題を消化していたことがあります。
今日はポスターに2時間、明日は読書感想文に1時間・・といった具合です。
そしていざポスターを描いてみると、意外なことに30分程度で形になってしまいました。
しかし、まだあと1時間半あると考えると、次から次へと細かい部分が気になってきます。
背景の色合い、微細な塗り残し、髪の毛のハイライト等々・・・
気付けば、【30分で形になっていた】にも関わらず、2時間【全部】で絵を描き上げたというわけです。
―こういった風に、時間を掛ければ、その分だけ仕事(或いは課題)が膨らんでいく・・というのが、上記の法則の内容です。
勿論、細部を詰めるための大事な時間と考えることもできますが・・・
ただ、30分で済むものを2時間掛けて取り組むというのは、時間の使い方としてはかなり勿体ないと言えます。
そして、普段の様子として、この法則に当てはまっていると感じる生徒を見受けることもしばしば。
英単語20個を1時間で覚えると決めたから、1時間はキチっとやる!
数学の文章問題5問を2時間でやると決めたから、2時間はずっとやる!
等々。正直、個人差はありますが、それぞれ倍のノルマにしてもお釣りが来ると感じます。
・・こういったことはもはや無意識下の行動ですので、自覚するのはなかなか難しいです。
しかし、掛けた時間に対し、仔細を詰める時間があまりにも多い状況などの場合は、
『もしかして時間を無駄にしてるかも?』
―と立ち止まって考えてみることが大切だと思います。
ちなみに色々な研究から、【15分程度で一度小休憩を入れる学習の方が、1日の合計集中時間が伸びる】と言われています。
2時間!3時間!ではなく、もっと細かく刻んでいくことで、パーキンソンの法則を防ぐことにも繋がるため、ぜひ試してみてください。
②一日に使える時間の総量は、思っている以上に多い!
夏の課題、テスト勉強、それらが不完全燃焼に終わった時の口癖として最も多いのは、【時間が無かった!】ではないでしょうか。
そういう時、彼らは、部活・課外・帰省・趣味(!)・入浴・食事・睡眠等々、時間が無くなる要素を並びたててきます。
しかし、感情を排して冷静に時間を計算してみると、実際はどうなのでしょう。
例えば、一日は全員に平等で24時間です。
そこから、上記の時間を引いていきます。
部活に3時間勤しみ、課外で4時間かかり、趣味には2時間使いたい・・
お風呂は30分入りたいし、食事はトータル1時間くらいで睡眠は7時間30分―
といって引き算をすると、実はまだ8時間残っています。
中学・高校3年になり、部活を引退していれば、さらに使える時間は伸びます。
趣味も自制心を強く持って1時間にすれば、さらに伸びます。(ただし睡眠時間を削ることは全くオススメしません)
このように、自分のわがままを全部放り込んでも、1日に使える時間は意外とあるものです。
『無い!無い!』と言っていると、人は無意識に『時間が無い理由のみ』を探すものです。
逆に『時間はある!』と発想を変えてみたり、冷静に計算してみたりすることで、明確にそれを把握することもできます。
『時間が無いもの。だって・・』が口癖になっているのであれば、まずは落ち着いて、”実際は”何時間あるのかを考えてみてください。
③人間は時間的な見積もりを立てるのがヘタである。
昔読んだビジネス書で、結構印象的だった言葉です。『そんなことは無い!』という意味ではなく、『確かに!』という意味で、です。
色々な例を考えてみましょう。
30分で仕上がる!と思っていた課題に2時間以上取られたり、3時間かかると思っていた宿題が1時間で終わったり・・
自分の時間的な見積もりを、実際のそれが大きく過不足した経験を、誰しもお持ちなのではないでしょうか?
実際僕も、常日頃からこういったギャップに気付かされます。
一回やった単語帳を20ページやるのは、結局10分くらいと思っていたら、時間を計ると20分かかっていたり。
逆に、長時間集中して料理をしていたと思ったら、20分程度しか経っていなかったり。
―こんな風に、人間である以上、どうやら時間的な見積もりが苦手なのは、誰でもそうなのだと言えそうです。
となれば、普段自分が認識として持っている、『この作業なら大体○時間』というのも、どこまでアテになるか微妙です。
そこで、一度、『自分なりの目安を知っておくこと』をオススメします。
―といっても、自分の見積もりが合っているかを確かめるため、ストップウォッチで時間を計るだけなのですが・・。
『30分あれば長文2問はイケる』『1時間あれば、原稿用紙4枚はカタい』
といった自分の感覚がどこまで正しいのか?どこまでズレているのか?
―それらをキッチリ把握しておけば、より合理的で無駄のない計画作りに活かせます。
ただ時間を計るだけですので、気楽にやってみてください!
以上が、『意外と知られていないものの、知っておくと得な、時間に関する3つの事実』です。
こちらで見出しと簡単な内容のみ、再掲しておきます。
①パーキンソンの法則について。
→仕事の量は、完成のために与えられた時間をすべて満たすまで膨張する。
②一日に使える時間の総量は、思っている以上に多い!
→自分のわがままを全部放り込んでも、1日に使える時間は意外とある。
③人間は時間的な見積もりを立てるのがヘタである。
→自分の目安をキッチリ把握しておけば、より合理的で無駄のない計画作りに活かせる。
如何でしょうか?
知っているものも、そうじゃないものもあったと思います。
しかし、これらのまとめが、少しでもお役に立てていれば、書いていて嬉しい限りです。
楽しい夏、勝負の夏。
貴重で大切なこの期間、万全の準備で臨みましょう!
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