「出発前の飛行機に手を振る
ライン整備士の姿に憧れて・・・」
それが理由で入社してくる整備士は
少なくありません。
今でこそ整備士が手を振りながら
お客様を見送る光景は当たり前と
なっていますが
もともとは、一人のANA整備士の
「お客様への想い」からであったことを
ご存じでしょうか。
「Good-Bye Wave」が始まった理由
それはまだB(ボーイング)737型機が
飛び始めた(1973年)頃のお話です。
この頃、ライン整備士(飛行機が到着し次に
出発する間に必要なチェックをして
飛行機の安全を確認し承認する人)は、
飛行機が自走するとすぐに事務所に
戻ってしまうことがほとんどでした。
たまに、運行乗務員(パイロット)に
「いってらっしゃい」と手を振って
見送る人もいたようですが出発する飛行機
に対して手を振っている整備士はいませんでした。
そんなある日のこと。
沖縄空港支店整備課に配属されたK君は
先輩整備士Mさんがいつも出発する
飛行機に向かって最後まで手を振って
いることに気づきました。
そこで、Mさんは
「どうしていつも出発する飛行機に
手を振っているんですか?」
と聞いたのです。
するとMさんは次のように答えました。