ANAのライン整備士が出発する飛行機に手を振る「Good-Bye Wave」が始まった理由とは・・・

投稿日:


 

「おう。あれか。あれはな

 俺、もともと沖縄の出身なんだよ。

 だから、お客様がこんな遠い
 沖縄まで高いお金を出して

 青い海と輝く太陽を楽しみに来てくれて
 ありがたいなって思うし
 真っ黒に日焼けして帰っていく姿を見ると
 
 『よかったですね
  来たかいがありましたね』

 って思ってうれしくなる。

 反対に、台風や雨の日が続いてしまって
 真っ白い肌のまま帰っていく
 お客様を見ると申し訳なくて

 『ぜひもう一度、すばらしい
  沖縄を見に来てください』

 って、思う。

 だから、楽しく過ごしてくださった方は
 もちろん、残念な思いをした方にも
 沖縄に行ってよかったねって
 楽しい思いでになったねって

 思って欲しくて
 その気持ちを伝えたくて
 手を振っているんだ。

 時々機内のお客様が
 手を振り返してくれるのが見えると
 すごくうれしいんだよな。

 俺たちが整備した飛行機に乗っている
 お客様から手を振ってもらえるなんて
 幸せなことだと思わないかい?」

 

Mさんの話に感動したK君は
この時以来、Mさんと同じ気持ちで
手を振って見送るようになりました。

その後、
このお見送りは沖縄空港支店整備課に
とどまらずどんどん広まっていきました。

そしていつしか「Good-Bye Wave」
呼ばれるようになり世界中の空港で
当たり前の光景となったのです。

実は、この「Good-Bye Wave」
規定やマニュアルには一切定められていません。

よく見てみるとわかりますが
整備士たちの手の振り方はそれぞれ違います。

でも、お客様のことを思う気持ちは皆同じ。

「この旅を、安全に楽しく過ごしてほしい。

 いってらっしゃい」

そんな想いを込めて今日もまた、
整備士たちは手を振っているのです。

炎天下の日も、寒い冬の日も
たとえ台風の日であっても
姿勢を正して、手を振り続ける整備士たち。

私たち客室乗務員(CA)も
その姿を窓から見ています。

「私たちが心を込めて
 整備した飛行機です。

 どうぞ安心して乗務してください。

 そして、私たちの分まで
 お客様が快適に過ごせるよう
 サービスしてください。

 私たちの想いは託しましたよ」

そんな、彼らの熱い声がいつも聴こえてきます。

その安心感と励ましに
「今日も頑張ろう」と思うのです。

実は、手を振っているのは
整備士だけではありません。

機内の清掃を担当している係員たちが
一列になってお見送りをしている空港もあります。

今でこそ日常の何気ない光景なのですが
毎回、手を振る姿に胸が熱くなります。

「ありがとうございます。

 行ってまいります。

 私たちにお任せください」

手を振り返しながら
しっかりバトンを受け取り
私たち乗務員は飛び立ちます。

規定やマニュアルにも書かれていない
一人の整備士が始めた何気ない行動が
多くの人の共感を得て世界中に広がった。

強制的にさせられたわけではなく
それぞれがそれぞれの意思で
その列に加わっていった。

とてつもなく偉大なことだと思います。
でもそれは、皆が同じ想いをもっているからこそ。
だからこそ、つながっていったのでしょう。

ANAでは「気づき」を大切にしています。

自分で気づき、考え、動く。

それが、また新しい気づきをつくるのです。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

ずっと乗客に向かって手を振る。
マニュアルを超えた心のこもった行為ですね。

心のこもった行為だからこそ
想いが伝わるし周りの人の気持ちも動きます。

そういった想いが
世界中に伝わったのだと思います。

この記事の内容はこちらの本を
参照して書いています。↓↓↓↓

-
-,

Copyright© 山口市・宇部市の学習塾「かわしま進学塾」KAWASHIN , 2024 All Rights Reserved.