大問1 リスニング編
ここは音声を聞いてないので、総評を書いておきます。
スクリプトを見る限り、昨年度と比べても一文一文が伸びて難化したように思いますが、英語が元々得意な子からすればさほど影響がなかったのでは、という印象です。
誰が、何する、何を、どこで、いつ、何のために。
こういった修飾節がたくさんくっ付いている文を、意図的に多くしているように思います。つまり「英語をきちんと理解できる子に点をあげたい」ということではないか、と。
1つ1つの単語のぶつ切りで読んだり聞いたりする子にとっては、非常に難しいばかりでなく、集中力も自信も奪われてしまったのではないか、と思いますね。
単語をいちいち日本語に訳さないと理解できないというのは、人差し指二本でタイピングをするようなものです。どれだけ速度を上げても、10本の指全てで打てる人には全く歯が立たないのと同じです。
例えばチャンク化(https://patapura.com/article/chunk-reading)など、英語をカタマリで理解する練習を怠ってきた生徒さんには、ちょっと厳しかったかなと。あくまでも台本を読んだ感想ですが、そう思います。
そしていわゆる「待ち伏せだ!」といった小手先のテクニックをワザと使えなくしているような部分もあったので、愚直にリスニング練習を重ねた方が、急がば回れではないかと思います。
ところどころですが、「until」といったやや難度が高い単語が普通に読まれたり、何度も何度も情報が増えたり減ったりしたりと、今までになく“揺さぶってる感”を、そこから感じ取れました。
個人的にオススメの教材は、英検3級の過去問です。6月に行われる検定の取得をまずは目標にして、リスニングをする習慣を作ることから、現中2の方々は始められるのが良いかなと思います。
余談ですが、テスト3の最後の問題で用いる「提案」の文は、私立・高専問わず最近よく見ますし、英検の傾向が変わって、公式発表曰く「提案型の英作をする」問題も今後は出てくるので、しっかり押さえておきましょう。
Why don’t you ~?
How about ~ ?
Let’s~ .
等が一例ですね。
大問2 文法編
ここ3年と比べて、難易度・傾向共に大きな変化はなしです。志望校次第ですが、できれば4~5分で満点を取りたいところだと僕は感じました。尚、この大問以降は、各設問ごとにコメントしていきます。
(1) make A B 「AをBにする」を問う問題。Bが比較級になっていてやや気付きづらい?また気付いても、Itが主語なので「s」を付ける必要があるのが厄介か。
(2)
B 直前に出ている名詞が複数形なので、代名詞も複数形にしましょう。
C 適する単語選び。英検4級っぽい。【グリーンカーテン】に良いものと来れば、正解の語句一択かと。
D やや分かりにくいが、関係代名詞を問う問題。選択肢にwhichやwhoが並んでいることから気付きたい。かつカーテンは人じゃないのでwhichを入れる。
というところです。とはいえ、配点が4に減っていたので、そこは少し変化してるなと感じました。
大問3 対話文+資料読解
こちらも3年前くらいから追加された形式。共通テストにも出てくるので、それを参考にしたのかなと、個人的には感じています。
(1) 結構珍しいタイプ。ヒントとなる記述は3つあります。それらは「動詞の前であること(つまり副詞の可能性大)」「有名な場所であること」「テレビで何度も放送されていること」。
これらをまとめれば「Often」が出てきますが、当てずっぽうでも書ける・・かもしれないですね。
(2) 順序を問う問題。頭から並べ替えてもいいですが、「梅屋敷の前にランチだよね」というセリフを見逃さなければ、一気に2択にできますね。その後も「Then」等をヒントに、流れを整理して順番を見抜きましょう。
(3) 内容一致問題は、正解と思われるものは一旦スルーして、間違いを✖するのが基本だと、授業内で何度も伝えています。一応各選択肢の正誤の基準を、僕なりに伝えます。
1 300円✖4時間=1200円なので矛盾なし。保留。
2 午後6時まで営業しているので✖。
3 結構露骨な引っ掛け問題。ここでいうチラシの自転車は、“買う”のではなく“借りる”ので、実は✖。「buy」という動詞以外の部分は大体合っているので、消すのにちょっと勇気が要る選択肢ですな。(ただし別に昼食限定のチケットなんて言ってないので、それで消すことも可)
4 文末の「at the shop」がどの部分を修飾しているかが微妙で、少し難しい選択肢。店で写真を撮れるのか、店でチケットを買うのか、二通りの解釈ができなくもない。こういう微妙なヤツは一旦スルーしましょう。
5 春喫茶は駅に面していないので✖(チラシを見よう!)。
6 川沿いにレストランは一軒もないので✖(チラシを見よう!)。
こうやって並べると、1と4以外はどこかしらに間違いがある(傷がある、という人もいますね)ので、安心してこの2個を選ぶといいんじゃないかなと思います。
この大問は、内容一致の検証に少し時間を掛けつつも、10分~12分くらいで解き切るのが理想ではないかと思いましたね。
ということで少し長くなってきたので、ここで一旦ページを変えておきます。