「英検準1級を持ってても、満点が取れない?」
時たま教育ブログを読んでいると、特に都市部なんかでは、英検2級とか準1級を持った状態で小学校を出るお子さんを散見します。
そこまで鍛え上げて、一体学校で何を学ぶのだろうという話ですが、意外なことにそういうツワモノでも、定期テストで満点を取るのは至難の業のようです。
その理由は、手薄になっている「書き」と「文法の理解」を、かなり事細かに定期考査では問われがちだから、です。つまり、英検といった試験とは、若干ルールや傾向が違ってくるんですね。
例えが雑ですが、マリオカート8を極めたからといって、マリオカート64でもノーミス走行ができるとは限らないのと似ています。(逆もまたしかり)
これまた意外でもなんでもないのですが、「tenpura」という綴りがなぜダメなのか、そういう知識を突かれると、これは英検の能力の埒外であるため、失点に繋がり得るというメカニズムです。(答えは「tempura」)
そしてこれは数学でも同様です。今まで分数とか小数でもヒィコラ言っていた段階から、更に抽象的でわけわかめな世界へと展開し、多くの中学生の脳みそを絞り上げる科目へと変貌していくわけですから。
そもそも小学校まで習っていた算数と、中学から出現する数学の違いとは何なのか?これについては、2つを対比させながらわかりやすく紹介しているサイトがあったので、引用してみます。
算数は、たし算、ひき算、かけ算、わり算を使った基本的な計算方法や、図形の面積や体積の意味や求め方を学ぶ教科です。
普段、生活をする際に必要となる計算力が必要で、「答えを正しく求める」ことが重要な教科です。
例えば、「おこづかいで○○円のおやつを買ったら、残りはいくらになりますか?」というようなお金の計算や、「3時の90分後は、何時でしょうか?」というような時間の計算は、日常の生活でよく使う計算力を問われている問題ですね。数学はその数がどのような意味を持っているのか、世の中の現象について数を使ってどう表わすのかを学ぶ教科です。「なんでそうなるんだろう?」という答えに至るまでの考え方が重要で、"論理の正確性"が求められる教科ともいえます。
ちなみに僕自身は、「数学とは、目の前の抽象的な状況を数式に置き換えて、論理的に解いていくこと」であり、「算数とはそのための道具となる基礎計算を習得する段階」という風に考えていました。
高校数学まで行くと顕著なのですが、難しい数学の問題というのは、そもそも問題の定義が難しいんですよね・・。後は、数学特有の言い回しに苦戦することもしばしば、です。
例えば「400m後退する」という状況は、「-400m前進する」というのと同じ内容なんてのは、教わってもなかなか腹落ち感が得られないのでは、と思います。
数学を独学すると割と序盤で詰むのは、こういう「ルール」に慣れたり、あるいは噛み砕いてもらったりする経験が無いままになるからではないかなと、僕は考えています。
・・・という風に、科目自体の難度がモデルチェンジされて立ちはだかるのに伴って生じてくる課題は、まだまだ他にも山積です。
その中でも最たるものこそ、僕は【勉強法】ではないかと考えています。
もちろん新中1準備講座では、単元の指導はもとより、この勉強法についての話にも全力で触れる予定ですが、まずは僕がそう考える理由について、またページを変えて書いていこうと思います。