実行機能のトレーニング
心の理論を鍛えるには、
「実行機能」
に着目するとよいようです。
実行機能とは、
不要な情報をふるいにかけて決定を行う能力
のことです。
実行機能のトレーニングとして何をすればよいのでしょう？
まずひとつは、外国語の学習です。
心理学者のジュディス・クロール氏によれば
「外国語の環境にどっぷりつかっていると、母国語を見つけるのに一苦労します」
とのこと。
言語のスイッチをうまく切り替えられず、
1つ1つの単語に対して
「英語では何というんだったか」
「日本語では何というんだったか」
と判断を下している状態です。
そして、「話す単語1つひとつを選択するのは
脳が重量挙げをしているようなもの」
なのだそうです。
脳に負荷がかかるので、実行機能の向上につながるとのことです。
また、東京学芸大学教育学部准教授・関口貴裕氏の論文によれば、
子どもたちが学校でマインドフルネス・トレー ニングを行なったところ、
実行機能の向上などが見られたと、多数報告されているそうです。
中学・高校・大学入試では
中学入試・高校入試・大学入試
（特に中学入試）では
例えば、主人公は３０歳代の女性。
死別してしまった夫が夢の中で自分に助言をくれる。
という話や、
実の母や父は交通事故で亡くなってしまい、
養子として父の弟（おじ）のところで育てられることになったが、
父の弟（おじ）がいつの日か帰ってこなくなり、
学校の担任に話して、そのまま児童養護施設で育てられることになった。
という経験を持つ、５０歳代の男性の恋愛について。
などと、子どもたちが決して体験したことのない（であろう）
物語文が出題されることがあります。
どのような物語文であれ、経験したことが合ってもなくても、
状況や周りの環境によって、主人公やその他の人物の
心情を読み取る必要があります。
『人の立場になって、考えてみる』
その第一歩が、心の理論です。
もし自分が…という読み方ではなく、
自分とは切り離された他者の存在に
注目する必要があります。
参考になれば幸いです。
《参考文献》
https://studyhacker.net/theory-of-mind
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