そもそも、なぜ教科書の要約は学習効果に乏しいのか?
まずそもそも論として、教科書の要約が学習効果に乏しい理由から書いておきます。致命的な欠点は大きく分けて2つです。
①実は頭を使わない時間だから
②そもそも要約された結果が教科書だから
という風な感じです。
意外でもなんでもないのですが、教科書の要約とは、内容をひたすらに書き写す時間に他なりません。
結果、目的が内容を頭に入れることではなく、ノートか何かをただ埋めることに、いともたやすくすり替わります。つまり、書くだけ書いて、何も覚えてないという現象が多発するというわけですね。
また何より盲点なのが、そもそもその学問・単元の説明として、極めて無味乾燥レベルにまで要約した”結果”が教科書です。いわば、プロが贅肉を削ぎ落し切った状態であり、これをさらに要約できる時点で、もはやその科目に習熟していることになります。
要約ができる生徒に、要約は必要ない。言い得て妙な真理だと思います。
―さて。やや
逆説的ですが、こういった弱点をひっくり返せば、実は教科書の要約も、非常に有意義で効果的な学習法に変わります。
続いてはいよいよ、具体的な方法についてご紹介していきましょう。
想起要約
教科書の文言を、何も考えず左から右に写すからこそ、効果が出ない。
であれば、頭を使うやり方にさえすればいい、ということですね。
では、頭を使うとは何か?この質問に至極シンプルに答えるなら、「思い出す時間を取ること」ですね。それさえ取り入れれば、アクティブラーニングに早変わりします。
具体的には、こんな感じでやります。
①学習したいページのサブタイトルだけ、間隔を空けてノートに控えておく。
②3~5分程度、ひたすらに教科書を読む。
③その後、何も見ずに、書いてあったことをノートに再現する。
これだけですね。やってみるとわかりますが、かなり難度が高いです。しかし、だからこそ、頭にかかる負荷は良い感じになると思います。
少なくとも、ただ書き写すよりはよっぽど有意義な時間になると思いますので、ぜひ試してみてください!
メモリーツリー
ところで、上記のやり方ですが、僕自身は実はやったことがそこまでありません。(失礼!)
恐らく生まれ持った特性に起因する理由があるのですが、実は短文を用いて情報をまとめることが、僕自身非常に苦手でして・・。
学校の授業について、中学・高校・大学と、多分一度もきちんと黒板の情報を書き残せたことがありません。これについては、もうあきらめています。
ただし最近、そんな風に文での思考が苦手な自分にばっちりハマるノートの取り方を見つけました。それが、メモリーツリー式のノートです。
https://mitanorifusa.com/articles/examinationstudy/121/
メインテーマの語句をノートの真ん中にデンと書いたら、それに関連する語句を教科書から書き出して、記号や線でつなぐ。そういうやり方ですね。
例えば歴史であれば、【明治時代】と真ん中に書いたら、「外交」「政治」「文化」といった語句を周りに書き添えて、あとはそれぞれに関連する語句をひたすら展開していくイメージです。
ただし、どうしても「ふざけている!」という風に解釈されるリスクは否めません。そうなれば、ノート点(謎)に傷がついてしまうことも。(改めて見ると、落書きにしか見えない・・・)
こんな風に、メモリーツリーは、学校の先生がそもそも評価してくれるか微妙という博打要素がありますが、少なくとも自学においては、強い記憶を作るのに役立つので、紹介しておきます。
尚、マインドマップという方法ではないかと指摘されたこともありますが、名称はぶっちゃけどうでもいいと考えていますので、メモリーツリーとして今回は書いておきます。
―ということで、言い切ってしまえば不毛な時間になりがちな教科書要約について、思うことや代替案を書いてみました。
ちなみに上記のやり方は両方集団授業や個別授業において、積極的に生徒へ紹介しており、これらのやり方が気に入っている子も多いです。(点が伸びた子も然り)
こんな風に、少しでも楽しく、効果がある方法は、日頃から調べて、研究して、そして発明できるよう、勉強し続けたいと思います。
それでは、ここまでお読みいただき、ありがとうございました!