隠れ効果① 模試は本番の練習
そんなんあたり前やんけと思うかもしれませんがこれには二つの意味があります。
一つ目は「受験本番に出題されることを想定した問題が解ける」ということ。
これはほとんどの生徒が模試に期待する、誰もが知っている目的効果といえるでしょう。
例えば、東進衛星予備校で行われる東大本番レベル模試は実際に東進の講師や模試部門の専門家が当該年度の東大の二次試験を想定し、問題が作られています。
だから、「なるほど。東大はこんな問題を出題してくるのね。俺はまだまだ通用しないから頑張んないといけないなぁ。」みたいな反省やその後の戦略を練る材料になります。
うん。これは誰でも知ってる。
二つ目は「本番を迎えるまでの練習ができる」ということ。
ほとんどの生徒はこの二つ目の効果を知りません。
これは、模試当日の話ではなく、模試を受験する前の段階の話です。
例えば、センター模試まで残り20日の段階で、センター本番まで残り20日という意識で学習をすることができる(する必要がある)ということです。
私は生徒たちに「模試の位置づけを高めなさい。」という話をよくします。
20日後に行われるセンター模試がセンター本番なんだという気持ちをもちなさいという意味です。
「センター本番まで残り20日。君たちはどんな気持ちで勉強していると思う?」
「焦ってる?自分を見失っていない?不安になってない?」
生徒に受験直前の自分を想像させます。
人間誰でも何かしらの本番の前には緊張したり不安になったりします。
なによりも受験は準備期間が非常に長いです。
生徒(家庭)によってはこれまでの勉強のすべての最終目標が大学入試という場合も少なくありません。
そうなると、センター入試(二次試験)は小・中・高と12年間勉強してきた集大成。
未就学の時期から何かしらの勉強を始めることもは最近では珍しくないわけですから果てしない時間を大学入試のために費やしたことになります。
そして残酷なことにセンター入試は一度きりです。
緊張しないわけはありません。不安が頭をよぎります。
この緊張は本番のその日だけに襲ってくるわけではありません。
本番が近づけば近づくほど不安は増していきます。
「こんな勉強をいまさらやってていいのだろうか?そもそもこれまでの勉強方法は間違ってなかったのだろうか?今やってる勉強って的外れなんじゃないかな…?」
そんなことを考え始めるとパフォーマンスは低下する一方です。
だから模試で、「本番を迎える練習」をするのです。
模試の数日前から本番を想定した勉強をする。
睡眠時間も管理し、マスクをつけて健康にも気を使います。
実際、センター前の12月頃はほとんどの高3生がマスクを着用しています。
そういった心の準備と本番までの勉強の組み立てを模試でやっていくのです。
模試の位置づけが本番と同じくらい高まった生徒は模試の1か月前から目の色が変わってきますよ。
当然その1か月間のパフォーマンスは非常に高まり、学力も向上します。
隠し効果② 模試当日に実力UP
これも実はあまり知られていない効果の一つです。
模試と普段の演習には3つの大きな違いがあります。
①模試は定期テストと違って試験範囲も広く、なによりも入試本番を想定した問題であるため、普段解いている問題よりも難易度が高くなる(個人差はありますが)
②本番と同様の時間制限がある
③周りにたくさんのライバルが同じ問題を解いている
この3つの違いがもたらす効果は模試の最中の集中力に対して発揮されます。
普段の演習の何倍も集中して問題を解くことになります。
それにより、模試を解いている最中に普段なら気づかない解放を身に着けたり、いつもならすぐにあきらめてしまう英作を完成させ自信を深めたりすることがあります。
高3生で10月の模試で急激に点数を伸ばす子がいますが、これはこういった隠し効果を味方につけることができた子だと思っています。
いかがでしたか?
模試の見方が少しだけ変わってきたのではないでしょうか?
模試連闘の10・11月、位置づけを高め駆け抜けていきましょう!