如何でしょうか?
お世辞にも、胸を張って『できる!』とは言えない状態ですね・・。
どの科目も暗澹としたものです。
英会話をやっていたわけでもなく。
知り合いに外国人がいたわけでもなく。
海外旅行に行ったことがあるわけでもなく。
中学で初めて英語に触れて、見事にズッコケた典型的なパターンです・・・。
『何故日本人なのに英語を学ばねばならんのじゃ?』と、斜に構えた逃げのセリフをよく口にしていた記憶があります。
先生がパーソナリティな部分で僕に好意的だったため、4を取ることはちらほらありました。
しかし、ついぞ5は取れないまま中学校は卒業することとなったのです・・。
(高校入学時最初の模試の偏差値は42~3で、平均にも届いていませんでした)
さてさて。
そんな僕に転機が訪れたのは、高校1年生の夏頃です。
経緯は失念しましたが、両親がとあるゲームを買ってきたことがそれでした。
タイトルは『英語漬け』。ハードはニンテンドーDSです。
僕はこれにハマりました。熱狂と言ってもいいくらいにハマりました。
内容は、聞こえてくる英単語をただ画面に書きとるというもの。いわゆるディクテーションです。
クリアすればレベルが上がり、新たなステージ、ゲームへ挑戦できる・・。楽しい。だから繰り返す・・・。
たかがゲーム、されどゲーム。
僕は気付けば毎日毎日、1時間は英語に没頭していました。
知らない間に文法・単語のストックが大量に増えた結果、高校2年1学期では偏差値が60!にアップしていました。
これは驚きでした。
『自分、英語イケるんだ!』
そう思えてからは、好循環です。
もっと英語力を上げようと、本屋に行って参考書を眺め、僕はある一冊を手に取りました。
タイトルこそ失念しましたが、著者は『安河内哲也』という方です。(東進のCMで有名な方です)
そこで繰り返し提唱されていた学習方法に、僕は興味を覚えました。
それは、『音読』。
英文を繰り返し声に出して読むことで、身体に英語のルールを染み込ませる!(≒自動化)というもの。
あまりにも繰り返し『音読』という言葉が登場するので、そこまで言うなら・・と、とりあえずブツブツと英文を読むようになりました。
最初の2か月程度は成績に特に変動は無かったのですが、変化は夏に突然訪れました。
高校2年生8月の模試で、英語の偏差値は68程に上昇し、3年最初の模試では70の壁をも超えたのです!
結果、その好調を維持したまま、僕は大学受験も無事乗り切り、気付けば英語を使って仕事をしているという現在です。
―繰り返しになりますが、僕はどちらかと言えば英語のポンコツ上がりです。
英語のスピーチで賞を取ったり、外国人とディスカッションをしたりといった高尚なこととは、実は今でも無縁です。
我ながら、本当に不思議なコースだなとしみじみします。
さて。
話が冗長になってしまったので、僕にとってターニングポイントになった要素を再掲します。
①楽しみながら、文法や単語といった基礎を学べたこと。
②音読学習をメインとした方法を取り入れたこと。
以上の2点です。
やや抽象的なので、さらに詳しく述べていきます。
①楽しみながら、文法や単語といった基礎を学べたこと。
文法や単語は、特に高校生のレベルになると、使いどころが不明瞭であったり、意味が難解であったりと、相当なエネルギーを取られます。
そこを、『自分が大好きなこと』に上手にリンクできて、『辛い』といったネガティブな感情を伴うことなく学べたのは大きかったです。
単語帳を読み込む、又は文法書を読み漁るといった過程が苦手でたまらないのであれば、まずは自分が好きなことに絡めてみてはいかがでしょうか。
例えば、趣味や部活に関する動画をYoutubeで観てみたり、好きな漫画の英語版を読んでみたりすることも、立派な学習だと思います。
②音読学習をメインとした方法を取り入れたこと。
声に出して読むことで、脳内での『英語→和訳→イメージ』という過程を、『英語→イメージ』へと削る、それが音読の効果だと思います。
一度脳内で『日本語』に直す作業を入れるだけで、読解速度はかなり落ちます。
しかし、音読中は、脳内で日本語に直す作業をする間がないという状況が作れます。
そのため、『英語を英語で捉える』訓練には最適だと言えます。
そもそも、僕たちが初めて日本語を覚えたときも、テキストなどは使っていないはずです。
聞こえてきた音なんかを口真似するうちに、自然と覚えたのではないでしょうか。
極論、英語の勉強時間の5割弱は音読に充てていました。効果のほどは、身をもって実感しています!
スタートラインで大きくズッコケようが、パッとしない状態が続こうが、やり方次第で挽回は可能。
自分のこれまでを振り返ると、強くそう感じます。
『英語嫌い!』『できん!』と不満を言う気持ちは分かります。
そういったときは、『やり方を変えてみる』ことも視野に入れて、逃げるのではなく、別角度から向き合ってみてはいかがでしょうか。
以上、中本でした。