今回ご紹介するお話は
”ジェニーいとうさん”という方が、
卒業する中学3年生に向けた講演で、
「大人の定義、大人になるって?」
というテーマの中で
お話しされたものです。
「ついてもいい嘘」と「言ってはいけない真実」
ある田舎の小学校に、東京から
ひとりの女の子が転校してきました。
都会からの転校生に田舎の生徒たちは
、大変興味があって、その子の廻りに
やって来ては、
『それは何?』
『その服はどこで買ったの?』
『その髪型は何と言うの?』
といった質問を浴びせます。
しかし、その女の子はというと、
内気でおとなしくシャイな子ども
だったので、廻りの質問にちゃんと答えられず
『わかんない』
『お母さんに買ってもらった』
などと、恥ずかしがって答えていました。
クラスにはどこの学校にもいる
ような元気で活発な男の子がいました。
その男の子は、勉強がそんなに出来る
訳ではないのですが、スポーツは得意
で明るく、クラスのムードメーカーと
いった立場でした。
ときには、悪戯や悪ふざけが過ぎて
他の子供を泣かせる場面があり、
先生も手を焼いているのですが、
何故かクラスの人気者でもありました。
そんなクラスである日その事件は
起こったのです。