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ことしのノーベル賞予想に日本人研究者(宮坂特任教授)~ペロブスカイト太陽電池って何?~

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こんにちは!!山口市・宇部市の学習塾『かわしま進学塾 宮野校』のヒゲです!!

ことしのノーベル賞予想に日本人研究者

来月2日から始まることしのノーベル賞の発表を前に、受賞が有力視される世界の研究者22人をアメリカの学術情報サービス会社が発表し、日本からは化学賞で桐蔭横浜大学の宮坂力特任教授の名前が上がっています。

アメリカの学術情報サービス会社「クラリベイト・アナリティクス」は、およそ6300万本もの研究論文の引用回数をもとに、ノーベル賞の受賞が有力視される世界の22人の研究者を発表しました。

このうち日本からは、化学賞で桐蔭横浜大学の宮坂力特任教授(64)が挙げられています。

宮坂特任教授は、「ペロブスカイト」と呼ばれる特殊な結晶の構造を持つ物質を金属板などに塗るだけで、太陽電池を作ることができることを発見しました。

ペロブスカイト太陽電池は、現在の太陽電池に比べて軽くて生産コストが安いうえ、折り曲げることも可能になることから、次世代の太陽電池として注目を集めています。

「クラリベイト・アナリティクス」は、前身の「トムソン・ロイター」を含め、去年までに世界の278人を有力な研究者として発表していて、このうち43人がノーベル賞を受賞しています。

日本人も、アメリカ国籍を取得した人を含めて24人が選ばれていて、山中伸弥さんと大隅良典さんが医学・生理学賞を、中村修二さんが物理学賞をそれぞれ受賞しています。

ノーベル賞をめぐっては、ことしも日本人が受賞すると初の4年連続の受賞となるだけに、その行方が注目されます。

ペロブスカイト太陽電池とは

ペロブスカイト太陽電池とは、「ペロブスカイト」と呼ばれる特殊な結晶の構造をした物質を材料にした太陽電池で、次世代の太陽電池として注目されています。

宮坂さんは、平成21年、鉛などを含む有機化合物をペロブスカイト構造の結晶にして金属板などに塗ると、太陽電池ができることを発見しました。

当初は太陽光を電気に変える発電効率は3%余りでしたが、3年後には10%、現在は従来の太陽電池に匹敵する20%を超えるレベルに達し、製品化に向けた動きも出始めています。

特に、ペロブスカイトを1マイクロメートルにも満たない厚さで金属板などの電極に塗るだけで太陽電池ができることから、安くて軽いうえ、折り曲げることも可能なのが特徴です。

このため宮坂さんは、衣服やかばんに太陽電池を貼り付けることで身の回りのパソコンや医療用の機器を動かすほか、人工衛星などへの応用も期待できるとしています。

宮坂力特任教授インタ

桐蔭横浜大学の宮坂力特任教授は、「ペロブスカイト太陽電池の研究がものすごい勢いで広がっていることから、ノーベル賞への道もあるのかなと考えていましたが、実用化には数年かかると思うので、非常に早い反応に驚いています」と話しています。

そのうえで、「この技術は日本が発見したのに、欧米や中国、韓国などで研究に火がつき、日本があとから追いかける状況になってしまいました。現在は、マラソンでいう先頭集団にようやく上がってきた状況なので、若い研究者に、もっとこの分野に参加してもらうとともに、私自身も努力していきたい」と話しています。

(出典:NHK NEWS WEB 

 

 

 

ボクはこの記事を見てペロブスカイト太陽光電池の存在を知ったのですが、現在主流であるシリコン系太陽電池と比較した長所は

・弱い光でも発電できる(シリコン系は弱い光だと効率低下)
・低コスト(シリコン系の2分の1~5分の1)
・軽量で柔軟性に富み、塗って作るのでフィルム、ウェアラブル機器、窓、建物の壁面、自動車、室内の家具など様々な場所に設置可能。さらに印刷技術で太陽電池の量産も可能。
ただ短所に
・耐久性
という問題があり、その課題をクリアするために欧米や中国、韓国などで研究が進んでいます。日本でも太陽電池メーカーであるパナソニックがペロブスカイト太陽電池の研究を行っており、この分野においてのメーカーからの研究発表はパナソニックが初めてであるようです。
日本人による初の4年連続のノーベル受賞となるのか!?という嬉しいニュースの反面、宮坂教授の「この技術は日本が発見したのに、欧米や中国、韓国などで研究に火がつき、日本があとから追いかける状況になってしまいました。」という言葉が非常に残念でなりません。
ちなみにこの技術が発明されたのが2009年・・・時の政権が「世界一になる理由は何があるのでしょうか?2位じゃダメなんでしょうか?」という発言の元、次世代型スーパーコンピューターの研究開発予算を事業仕分けの一環で削り、それだけではなくips細胞や惑星探査機「はやぶさ2」をはじめとした様々な科学技術に対しての予算を削りました。
その結果、日本の科学力が国際競争で後れを取ってしまっているという分野がいくつか出てきてしまいました。
さらに教育における国際競争力もまた低くなっているようで、

世界大学ランキング2016-2017版

順位・大学名・国名

第1位: マサチューセッツ工科大学(MIT) 【USA】
第2位: スタンフォード大学 【USA】
第3位: ハーバード大学 【USA】
第4位: ケンブリッジ大学 【UK】
第5位: カリフォルニア工科大学(Caltech) 【USA】
第6位: オックスフォード大学 【UK】
第7位: ユニバーシティ・カレッジ・ロンドン(UCL) 【UK】
第8位: スイス連邦工科大学チューリッヒ校(ETHZ) 【スイス】
第9位: インペリアル・カレッジ・ロンドン 【UK】
第10位: シカゴ大学 【USA】
第11位: プリンストン大学 【USA】
第12位: シンガポール国立大学(NUS)【シンガポール】
第13位: 南洋理工大学(NTU) 【シンガポール】
第14位: スイス連邦工科大学ローザンヌ校(EPFL)【スイス】
第15位: イェール大学 【USA】
第16位: コーネル大学 【USA】
第17位: ジョンズ・ホプキンス大学 【USA】
第18位: ペンシルベニア大学 【USA】
第19位: エディンバラ大学 【UK】
第20位: コロンビア大学 【USA】
第21位: キングス・カレッジ・ロンドン(KCL) 【UK】
第22位: オーストラリア国立大学 【オーストラリア】
第23位: ミシガン大学 【USA】
第24位: 清華大学 【中国】
第24位: デューク大学 【USA】
第26位: ノースウェスタン大学 【USA】
第27位: 香港大学 【香港】
第28位: カリフォルニア大学バークレー校(UCB) 【USA】
第29位: マンチェスター大学 【UK】
第31位: カリフォルニア大学ロサンゼルス校(UCLA) 【USA】
第32位: トロント大学 【カナダ】
第33位: ENS(高等師範学校) 【フランス】
第34位: 東京大学 【日本】
第35位: ソウル大学【韓国】
第36位: 香港科技大学 【香港】
第37位: 京都大学 【日本】
第37位: ロンドン・スクール・オブ・エコノミクス(LSE) 【UK】
第39位: 北京大学 【中国】
第40位: カリフォルニア大学サンディエゴ校(UCSD) 【USA】
第41位: ブリストル大学 【UK】
第42位: メルボルン大学 【オーストラリア】
第43位: 復旦大学 【中国】
第44位: 香港中文大学 【香港】
第45位: ブリティッシュ・コロンビア大学 【カナダ
第46位: シドニー大学 【オーストラリア】
第46位: ニューヨーク大学(NYU) 【USA】
第46位: KAIST 【韓国】
第49位: ニューサウスウェールズ大学(UNSW Australia) 【オーストラリア】
第49位: ブラウン大学 【USA】

タイムズ・ハイヤー・エデュケーション(Times Higher Education)

50位までに日本の大学は東京大学と京都大学の2校のみであり、アジアの中でも東京大学が第5位という結果です。

この現状を打破するべく今後開始される(または開始された)国家プロジェクトの根幹ともいえる部分が、先週からお伝えしている『アクティブラーニング』であるのです。

このままだといずれ日本が先進国から後進国へと転落してしまう、いや「ペロブスカイト太陽電池の研究」と「世界大学ランキング2016-2017」をそのまま受け取るとすれば、ひょっとしたら既に日本は後進国へ向けて転落しはじめているのかも!?

このことがボクのただの邪推であるのか、それとも現実のものとなるのかは、子ども達に対してどのような教育を行っていくかによって変わっていくものであると思います。

 

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