詩人でエッセイストの”浜文子”さんの詩がとても心に響いたので紹介します。
浜文子さんは教育、育児関連の新聞、雑誌などに記事を執筆しつつ、日本で初めての妊産婦のための専門雑誌、老人介護誌の編集に携わっています。
人間の生・老・病・死の現場を取材し独自の視点でメッセージを発信し続けてきました。
教育、保育、母子関連を中心に講演多数も行っています。
「育児」がアカデミズム主流へと傾く中、自著を通し、これまで誰も書かなかった、母へと移行する女性の内面を産む側の立場から記し、日本で始めて「子どもはみんなお母さんが大好き。安心してありのまま、そのままのあなたで母に。我が子の専門家はあなた」と提唱。
独自の視点で論を展開し、母親の自信回復を願う育児の流れに先鞭をつけています。
「抱きなさい 子を」 浜文子
抱きしめなさい 子を
育児書を閉じ
子育てセミナーを欠席し
抱きしめなさい 子を
誰にも遠慮せず あなたの子を
しっかりと 抱きしめなさい
抱きしめなさい 子を
母の膝が 子供の愁い(うれい)の
すべてを除く その時代(とき)に
いつか母の膝は 子の悲しみに近づけない
日がやって来る
やがて母の手が 子の涙を拭いてやれない
日が訪れる
きっと来る その日
子が涙を拭う手に
柔らかな記憶の手が重なるように
痛む子の心が
温かな思い出の膝に包まれるように
母よ 抱きしめなさい 子を
もう何もしてやれない日のために
抱きしめる手が 子の未来に届くよう
幾度も 幾度も
抱きしめなさい
母たちよ
やがて別れる者として
あなたの子を
しっかり胸に 抱きなさい
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とても感動しました。
言葉よりも抱きしめること。
子どもは抱きしめて、愛してやれば
それが一番の教育だと思います。
この気持ちをずっと忘れないように…
出典元:iinee-news.com