生活の中で子どもの「考える力」がみるみる伸びる工夫
スクリーンをのぞけば瞬時に世界中の情報が手に入るネット時代。不確かな情報を鵜呑みにせず、より適切な情報を選択するためにも、今後「考える力(クリティカルシンキング)」を育むことがますます重視されるといわれています。この記事では、日常生活の中でできる「考える力」を培う工夫をみていきましょう。
今後ますます重視される「考える力(クリティカルシンキング)」
溢れる情報の中から適切な情報を選択するためにも「考える力(クリティカルシンキング)」は大切。
インターネットを繋げば、瞬時に世界中の情報に触れることのできる現代。今後、情報を知識として詰め込むだけではなく、それらの情報を「どう用いたらいいだろう?」と「考える力」がますます重視されるといわれます。
こうした流れの中、2012年に文部科学省が提案した「教育改革」でも、従来の「知識重視型」ではなく、「考える力(クリティカルシンキング)」を育むことの重要性があげられています。
この「教育改革」の中で文部省が掲げる「クリティカルシンキング」というのは、「考える力」の土台となる、「論理的に物事をとらえ、自らの考えを省み、的確な判断を下す力」を指しています。周りの情報だけでなく、自らの考えについても、「自分の考えていることってどうなんだろう?」と、多角的に見つめ直すことのできる力です。
周りに溢れる不確かな情報を鵜呑みにしたり、混乱を招くような情報に翻弄されないためにも、これからを生きる子どもたちには是非、子どもの時代から、「考える力(クリティカルシンキング)」を培ってやりたいですね。
「クリティカルシンキング」を鍛えることでIQや問題解決力も向上
「クリティカルシンキング」を鍛えることで、IQや創造力が向上することも分かっています。
心理学者による研究では、400人以上の中学生に、1回45分間の「クリティカルシンキング」を鍛えるトレーニングを60回施したところ、著しく、言語理解力、発明的思考、IQが上昇したといいいます。
またイスラエルの研究者によると、678人の中学生を対象に、生物学のカリキュラムに「クリティカルシンキング」のレッスンを加えたところ、生物学のテストスコアだけでなく、日常生活での「問題解決能力」までもが向上したといいます。
知識だけを暗記しても、何かを発明したり、日常に出合う問題を解決する力にはなりません。知識を生かすための土台となる「考える力(クリティカルシンキング)」を鍛えてやりましょう。
では、子どもに関わる周りの大人に何ができるでしょうか?