こんにちは、山口市の進学塾『かわしま進学塾宮野校』のヒゲです!!
本日のお題は・・・
『ブラック部活』問題についてです。(※シャア専用ザクⅠは本記事といっさい関係ございません。ご了承ください)
web上にこの言葉が3~4年前から出現し、それ以降はwebは勿論のことTVや新聞などのメディアにとりあげられている問題です。おそらくこの記事をご覧になっていただいている皆様も、この言葉を聞いたことがあるよって人の方が多いのではないでしょうか。
ただこの『ブラック部活』・・・2つの全く異なる意味があります。
1つ目の意味は教員の労働環境に関する問題です。web上でこの言葉が出現した当初はこちらの意味のみを指すものでした。内容を説明すると、ただでさえ平日の勤務時間が長い教職員が、放課後や土日祝日を半ば強制的に部活動の指導・引率として出勤していてなおかつそれに対する手当も全く十分ではないという問題です。これに関して僕は結構よく聞く問題で、僕の先輩や後輩や友達なんかも本人と全く関係ない部活の顧問・副顧問を強制的に押し付けられて全く休日が無いとぼやいていました。実際2016年3月、学校の若手教員らがインターネットで集めた部活の顧問を引き受けるかどうかの『選択権』に関する約2万5千人の署名を文部科学省に提出するという出来事もありました。
2つ目の意味は生徒たちの部活環境に関する問題です。こちらに関してはここ1~2年で次の内容を意味する言葉として使われるようになっています。その内容とは部活動の顧問や指導員から生徒に対する暴言・暴力や様々なハラスメントのこと、または長時間の練習やほぼ休みが無い練習の強要のことです。これに関してもよくある問題で経験がある方も多いのではないでしょうか。
部活問題 対策プロジェクトをご覧になっていただけると、この2つの問題を深く知ることができると思います。
さて先日、web上で「この部活は長すぎる!」ブラック練習変えさせた、父親の執念という記事(出典:withnews)が話題になりました。
要約するとブラック練習に困惑している娘に対して、娘の父親が文部科学省作成の中学校の部活に対するガイドラインを武器に学校と戦うって話です。さらに休日が少ない部活動の担当を強要される現状が学校教育を目指す人の減少につながり、そこからの公教育の荒廃を危惧しております。ぜひリンク先をご一読いただければと思います。
うーん・・・この父親の行動に関して賛成したい部分もあるし、
そうではない部分もあるってところが私の感想です。
賛成したい部分は、長時間で休みなしの部活から娘を救ってあげ、健全な生活を取り戻してあげたところです。
しかし、そうではない部分は部活全体の練習時間を強制的に短くさせたというところです。もちろん記事に書いてあるような生徒を罵倒・批判する発言をするような練習は大反対です。疑問点は記事を見る限りこの部活動は相当な強豪校であるみたいですが、そのような中学校の部活において練習時間の確保なしにこれまでと同じような結果を残せるのかということです。ここからは想像ですが、中にはそのスポーツで高校の推薦を狙っている人もいるのかもしれません。また純粋にそのスポーツで強くなりたいという一心で頑張っていた子もいるかもしれませんし、その部活目的で越境入学してきた生徒もいるかもしれません。そのような長時間・休みなしの練習を望む生徒、またはそこまでの練習を望んでないにせよ結果の為ならば長時間の練習もやむを得ないと考えている生徒からすると今回の件は迷惑な話なのかもしれません。
結局、この話の根幹にある問題点は練習の長い・短いや、強豪である・弱小であるというところではなくて、『強制されている』感があったというところだと思えます。
上の記事においては、父親が娘に部活を止めさせることができれば万事解決な気がしますが、そうしなかった理由の一つに部活を止めづらい在籍を強制させるような雰囲気や、部活を止めてしまえば後ろ指をさされてしまうような雰囲気があったのかもしれません。
強豪校にも関わらず練習時間を短く『強制』させられた、慣れていない部活の顧問を『強制』させられた・・・
すべて自分で選ぶことができる『自由』が無かったということから起こりえた問題だと思います。
もしも部活を『止めやすい雰囲気』があったならば上の記事のような問題は起こらなかったのかもしれません。生徒たちから支持されない練習、または練習によって期待できる効果を生徒たちにきちんと理解させられていない部活は存続ができなくなるわけですし、逆に長時間・休みなしの練習でも生徒たちからの支持があれば、当然その部活は存続することができるわけです。
なかなか難しい問題であり、様々な意見が議論されている問題でもありますが、生徒たちに『選ぶ自由がある』部活動になることが解決の糸口なのかもしれません。