KAWASHIN アイデア 勉強法

作文の点を上げるのに効果的なトレーニング。それはまさかの『間違い探し』。

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まず作文について、僕が危惧していることについて。

 

断言しますが、前提知識がゼロであるなら

作文の点は書けば書くほど下手すれば下がります

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野球の練習でも、無茶苦茶にバットを振ったり、

ボールを投げたりすればどんなヤツでも上手くなる・・・なんてないですよね。

 

まずはある程度のフォームに当たるものを知っておかねば、書く時間が浪費に終わるリスクがあるのです。

 

ではそのフォームとは何か?

 

僕はそれについて、例えば『理想とされる答案をどれだけたくさん読んだか』とか、『そもそもよくテーマに問われる事柄について、如何に知識を持っているか』という部分だと考えています。

 

強くこう思う理由は、僕が英検1級の二次試験対策をしていた頃に原体験があります。

 

一発目は準備不足がたたって普通に落ちてしまい、二回目こそはと今度は密に勉強を重ねました。

 

そこで繰り返したのは、『想定問答を音声で聞いて、模範とされる解答を自分の言葉に砕いたものを条件反射で返す練習』です。

 

例えばCDのトラックをランダム再生にしておけば、何の脈絡もなくいきなり『原発は推進すべきですか?』とか『動物実験は容認され得るものですか?』という質問が英語で飛んできます。

 

―例えどんな順番だろうと、『賛成です。理由は3つあり~』とか、『され得ます。その理由は~』と即座に言えるまで、繰り返し練習したというワケです。

 

そうやって知識を叩き込んで条件反射レベルに刷り込んでいった結果、僕は第二回で合格を果たすのですが、そこで同時に別の知見も得られました。

 

ふとした時に気付いたのですが、『結局作文も、模範例題をいっぱい読んで、知識を頭に入れて、それを言えるように練習せんと伸びない』のです。

 

細かいテクニックなんてのはその後。まずは圧倒的な経験値不足をそもそもなんとかせねばなりません。

 

例えば人生を振り返っても、『満点がもらえる作文解答』ってやつを、何回・何種類読んだことがあるでしょうか。

 

下手すれば、記憶にある限りゼロなんて方もいることと思います。しかし、それがある意味当然という話。

 

ということで僕は、まずはそこを打破すべく、『模範とされる解答に触れる』ことと、『知識を同時に入れる』ことを伝えるにはどうすれば良いかを考えました。

 

しかしそれに終始すれば、それは非常に受け身な勉強です。

効果も限定的で、やる気も続かないでしょう。

 

―そういうことを少し悩んでいたのですが、その折に出会った本がきっかけで、今のところはアリと言える答えに出会いました。

 

それこそが、長々と引っ張りましたが『間違い探し』です。

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これはどういうものか?試しに実際に使った例題を基に、ご説明します。

 

ある日僕は、国語の授業で、何の説明もなく以下の文章と問いが書いてあるプリントを配りました。

 

Q 以下の文章には、誤字脱字・文法ミスなど、不自然或いは間違っている箇所7つある。そこを指摘し、正しい表現に直しなさい。

 

自分の好きな本に出会うためには、やはり自分で本屋に行って、手に取り、試し読みする必要があると思う。なぜかというと、そうすることで、お金を出す前に、自分に合うのか、合わないのかが、分かる。

 

いくら人が本をオススメしてくれても、それが自分にも面白いかは別門題である。怖い話が好きな人もいれば、謙いな人もいる。恋愛話に夢中になれる人もいれば、興味を持たない人もいる。そういったワガママを、みんな持っているものなのである。しかし、自分で試しにぱらぱらと、一部分を読んでみるのが一番確実だ。

 

ていうかぼくも、最近はアマゾンで本を買うのをやめている。もちろん、よほど内容が面白いとすでに知っているなら、ネットで買うのだが、最近は自分が好きな本に出会うため、実際に本屋へ行くようにしている。今日の朝も読んできた「サピエンス全史」という良書も、実は本屋で手に取りその場で買ったものだ。

 

なので、みんなも安全面や操作の難しさでしりごみするのではなく、試して、失敗しながらも、ネットで本を買う練習を今から積んでおくのがとても大切なのだ。

 

『どこかに間違いがあること』を前提に読むことは、非常に頭を使います。そして自分の持つ"常識"が間違っていれば、そもそも間違いであることにも気づけません

 

それらを一つに混ぜ込みつつも、単純に面白い。そういう時間に早変わりした手応えがありました。(生徒の反応も上々です)

 

―ちなみに、先述の問題、7つ全てを見つけられた生徒は今までにいません。いかがでしたでしょうか?

 

では、一応解答です。

 

自分の好きな本に出会うためには、やはり自分で本屋に行って、手に取り、試し読みする必要があると思う。なぜかというと、そうすることで、お金を出す前に、自分に合うのか、合わないのかが、分かる1からだ

 

いくら人が本をオススメしてくれても、それが自分にも面白いかは別2題である。怖い話が好きな人もいれば、3いな人もいる。恋愛話に夢中になれる人もいれば、興味を持たない人もいる。そういったワガママを、みんな持っているものなのである。4だから、自分で試しにぱらぱらと、一部分を読んでみるのが一番確実だ。

 

5ちなみに(消してもいい)ぼくも、最近はアマゾンで本を買うのをやめている。もちろん、よほど内容が面白いとすでに知っているなら、ネットで買うのだが、最近は自分が好きな本に出会うため、実際に本屋へ行くようにしている。今日の朝も読んできた「サピエンス全史」という良書も、実は本屋で手に取りその場で買ったものだ。

 

6だから、みんなも7めんどくさがらずに本屋に行き、直接本にふれることこそが、とても大切なのだ。

 

―どうでしょうか?序論と結論がちぐはぐなのには気づけても、では筆者の主張はどちらなのかを根拠を持って指摘出来た生徒はさすがにいなかったです。

 

※一応解説です。

 

序論と結論で言っていることは違いますが、第二・三段落の内容は、序論の主張をサポートしています。つまり、おかしいのは結論なので、そっちを序論に揃えたら正解、です。

 

余談ですが、ここで出た7つの間違いは、僕が採点していて思う、生徒がしちゃうミスで非常によく見かけるモノの寄せ集めです。

 

今一度、振り返ってみてはどうでしょうか?

 

ということで、ここまでお読みいただきありがとうございました。

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