ドラフト指名の選手選考で重視する2つのポイント
昨日は、家族事で広島に行ってきました。
私の地元は広島でして、家族全員が『カープファン歴=年齢』です。
父親と入ったホテルのカフェでも隣のおじさんが、席に座るやいなや
『今日から阪神3連戦じゃのう』と言っているのを聞いて、懐かしくて思わず微笑してしまいした。
広島では、『今日から〇〇との3連戦じゃのう』=『今日はいい天気ですね』と、
カープの話は、もはや時候の挨拶に等しいものになっています。
ワタクシも日々の仕事後は、その日のカープの試合結果を見て、毎日一喜一憂しています。
ということで、今日はプロ野球にちなみ、あるスカウトにまつわるお話をご紹介します。
スカウトの担当にとって、運命の日といえば、やはり『ドラフト会議』の日ですが、
上位指名されるような有名選手は人数が限られており、指名が重なればクジ引きなので獲得できるかどうかわかりません。
実は、ドラフト会議で重要なのは下位指名で、
この下位指名の選手が将来成長してくれることこそ、安定して強いチームを維持するための1つの重要なポイントなのだそうです。
各球団は、その下位指名を成功させるために、隠れた逸材発掘のために、スカウトを各地域に配置します。
スカウトたちは、日々、どこかの高校、どこかの大学、どこかの練習試合に足を運び、自分の目で選手を観察し、発掘するのです。
昔、ラジオであるプロ野球チームのスカウトさんがゲストとして登場していました。
アナウンサーが質問しました。
「どのような高校生、大学生を、下位指名候補として上に進言するのですか?」
そのスカウトさんは、以下のような回答をしました。
「まずは、人として基本的なことがきちんとできているかどうかを見ます。
挨拶がハキハキとできているか、時間を守っているか、ルールや規律を守っているかどうか、です。
ここがおろそかになっている場合は、残念ながら候補には挙げません。
たとえプロに行ったとしても、きっと可愛がってもらえない、つまり試合に使ってもらえないからです。」
「次に、これがとても大切なのですが、
ピンチのとき、修羅場のときにどのような行動をとるのかという点を見ます。
たとえば、味方のエラーで点を奪われたときの態度であったり、
大切な試合で負けた後のチームメイトへの働きかけ、インタビューでの様子、そのコメントであったり、です。
平常時には見えなかった人間性の真の部分が見えてきます。
人間の本性はピンチのとき、修羅場のとき、大きな失敗のときなどに現れますからね。
そして、その本性を見て、我がチームに合うタイプかどうか、可愛がってもらえるタイプかどうかを判断します。」
つまり、そのようなピンチのとき、修羅場のとき、大きな失敗の場面を1つでも多く実際に見るために、
こうしてスカウトさんたちは、何度も何度も同じ選手のところへ足を運ぶのです。
・当たり前のことを当たり前できているか。
・失敗したときに、どういった対応ができるか。
私たちは、スカウトにドラフト会議で指名されることはもちろんないですが、
日々の人と接する中で、その人の人間性を図る非常に大きな要素になっているのではないでしょうか?
ピンチの時こそ『誠実に』
子どもたちにも、スタッフにも、そして自分自身にも。
しっかりと心に留めておきたい言葉のひとつと思い、ご紹介させていただきました。