山口市・宇部市の学習塾「かわしま進学塾」の野上です。
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かわしんからも昨年、東京大学への合格者がでました!
今日は日本一の東大4年生が書いた記事がとても興味深いものだったので、ご紹介します。
写真=iStock.com/mizoula
東大の授業やゼミでは「自分の意見を作ること」を推奨されるという。なぜ東大では常に自分の意見が求められるのか。現役東大生の西岡壱誠くんは、「自分の意見を作ることは、非常にいいアウトプットになる。アウトプットこそが、人間の頭が良くなるタイミングなのだ」という――。
東大では常に自分の意見を言うことを求められる
「この件について、あなたの意見を聞かせてください」と聞かれた時に、あなたは答えられるでしょうか?
僕はできませんでした。「意見を述べてください!」なんて言われても、パッと自分の考えをまとめて相手に伝えるなんて難しいですよね? そんなことできる人の方が少ないと思います。
しかし、そんな僕も東大に入ってからはそんなことも言ってられなくなってしまいました。実は、東大の授業やゼミ・食事会やセミナーでは、引っ切り無しに「自分の意見」を求められるのです。
「アメリカのトランプ外交についてどう思うか」といった政治的な話題や、「偏向報道問題についてどう思うか」「プライバシーはどこまで守られるべきか」といった社会的な話題も、逆にちょっと不真面目に「源氏物語の中で一番素晴らしい女性は誰か」といった本の話題など、さまざまな分野で議論し、意見を言い合うことが推奨されていて、意見をきちんと言える人間にならざるを得ない空間なのです。
人は「アウトプット」するとき頭が良くなる
何を隠そう東京大学は、「自分の意見を作ること」を推奨している大学です。4年前から始まった推薦入試でも、東大の教授は学生に対して「この問題についてあなたの考えを聞かせてください」という問いを何度もぶつけていて、入試問題の中にも「18歳選挙権についてどう思うか」「『人の痛みは誰にもわからない』という言葉についてどう思うか」といった問題が出題され、授業やゼミでも意見をぶつけ合うディスカッションに多くの時間が割かれています。
なぜ東大は自分の意見を作ることを推奨しているのか? 実はこの理由は、文部科学省が2020年入試改革で柱にしている「思考力」「判断力」「表現力」に関連しています。自分の意見を作ろうとすることが、この3つの能力を伸ばし、人間の頭を良くしてくれる行為なのです。
みなさんは、人間が頭が良くなる瞬間がいつかご存じですか?
教育学の研究でわかっていることなのですが、頭が良くなるのは本や新聞を読んだり、授業や講演を聞いたりするインプットの瞬間ではないそうです。
そういう学んだ知識や得た情報を使って、何かをアウトプットする瞬間にこそ、頭が良くなるそうなのです。知識や情報は、それをただ暗記していてはなんの意味もなくて、自分の頭の中で噛み砕いたりそれを使って何かをするときにこそ、頭に残るようになる訳です。
人への説明やノートを取ることも「アウトプット」
アウトプット、というと、問題を解いたり答えを出したりすることを想像する人も多いと思うのですが、ここでいうアウトプットというのは問題を解くことだけではありません。
例えば、誰かに何かを説明する時を思い浮かべてください。自分が知っていること、聞いた話を、自分の言葉に変換して相手に伝える必要がありますよね。その時、自分が納得できていないことや、あまり良くわかっていないことは相手に伝わりにくくなってしまいます。逆に、相手に説明できる状態にしようと思うと、インプットした情報が整理され、自分の中でも深く理解することに繋がります。誰かに何かを説明したり、自分の言葉で言い換えたりするときにこそ、頭が良くなるのです。
また、ノートの取り方も工夫すればアウトプットにすることができます。東大生は先生の話や黒板に書いた板書などをそのまま写す学生は極端に少なく、どの人もみんな自分の頭で考えたことを整理して、授業の内容を言い換えてノートを作っています。人によってはそのノートを他人に積極的に見せて、「わかりにくいポイントがあったら教えてくれ」と言って、自分の理解が不十分なポイントをチェックしていたりします。
ここからわかるように、人間が頭が良くなるのは説明したり言い返したりする「アウトプット」のタイミングなのです。