英検はどう変わる?
では具体的に、英検はどう変わるのか?
こちらのサイトにある安河内哲也氏のコメントを引用します。
英検がリニューアルされることとなりました。
英語を習得するためには、バランスのよいインプットとアウトプットが重要です。
そこで今回のリニューアルでは、ライティングの問題が拡充されることとなりました。従来までは1題のエッセイでライティングが評価されていましたが、従来の問題に加えて、要約問題やEメール問題が追加されます。
受験者の皆さんは「問題が増えて大変だ〜!」と感じると思います。しかし、英検を目標として4技能をよりバランスよく学べるようになるわけですから、皆さんにとってプラスなのです。
英検を活用する目的は、単に合格証書をもらうことではありません。その後も役に立つホンモノの英語力を身につけることです。その点を踏まえて、日々の学習をがんばってくださいね。全ての英語学習者の皆さんを応援しています。Enjoy studying English!
※太字・下線部は僕が追加しました
というところですね。つまり乱暴に言えば、単語セクションが減り、その分が要約問題やEメール問題なる出題に変わる、という感じです。
しかしこれは、百聞は一見に如かずというもの。
参考として、英検2~3級のモデル問題を載せておきますね。
―現状、オフィシャルなサイト等で拾える変更点はこんなところかな、と。
まぁ、パッと見、「難化じゃん!!」という感想を持たれるかなぁ、と思います。
ではここから、僕の私見を書いてみますね。
それを踏まえて僕が思うこと。
言ってしまえば、この流れは賛成です。
仮にこの変更によって、変更前に僕が取った英検準1級・1級が無効になろうとも、です。
理由はシンプルに、この形式で点が取れるよう鍛えれば、
使い物になる英語力が身に付きそうだと思うから、ですね。
個人的な体験ですが、英検1級の過去問演習を通じて、確かに難解な長文を読み切る力、論理的に英文を読む意識などは身に付いたと感じます。
しかしその一次試験を通じて、僕の“実用的な”英語力が向上したかと言われれば、断言がどうしても難しい。そう考えています。
はっきりと自分の英語の力が上がったと感じたのはむしろ、英検1級の二次試験です。
1度落ちてリトライするまでに狂ったように覚えた知識や例文と、それを矢継ぎ早に間髪入れずに運用することが求められる、あの場。
やはり、単語や文法は運用することで身になるのだなと、その経験を経てはっきりと自覚しました。
今回のリニューアルは、そこまでのヒリつきの再現は難しいにせよ、似た体験のシミュレーションは可能だな、と。
それにそもそも論、単語の空所補充が減るのは、一つ歓迎すべき変更だと思います。
特に準1級以上を目指すとなると、あそこが最後の最後まで鬼門となるからです。
逆に、これまた見てきた生徒たちの話になるのですが、各級を突破できる力量を持った生徒達に、英作文等の技能がとりわけ低い子はほぼ居ません。
シビアな話、今回の変更は、
英語の学習をしっかり積んできた子達には関係ない、
あるいはむしろ追い風になっているのではないか、
と思っています。
苦戦するとしたら、
英語の勉強≒英単語を必死で覚える、
英文法をひたすらノートに書くといった考え方を持っている人達かなぁと、
そんな風に感じます。
インプットさえしていれば点が取れていた形式から、アウトプットを通じて鍛えていないと点にならない形式への変更。
繰り返しになりますが、これは賛成です。
そしてそれに即した形でこちらの指導方法も変えていく必要があることも承知しています。
昔使えた指導法がトレンドにそぐわなくなる。
これ自体自然な流れなので、何一つ驚くことも慌てることもないなと、僕はそう考えています。
悲観も楽観も、なんか違うなぁと。
またコツコツと、アップデートを頑張るだけ!
―ということでせっかくなので最後に、特に不安というコメントが多い【要約】という形式について、少しばかりページを変えて、触れておこうと思います。