ではまず、問題構成からです。
それについては英検公式HPに載っていますので、今回はURLでの紹介に留めます。
こちらです。
尚、級と難易度の目安は、ざっくり以下の通りです。
2級・・高校卒業程度
準2級・・~高校2年程度
3級・・中学卒業程度
4級・・~中学2年程度
5級・・~中学1年程度
程度の意味は、例えば3級であれば、『中学校で習う文法と単語全てが出題範囲』ということです。
個人的な印象ですが、範囲が抽象的で膨大であるため、広く浅い知識を如何に頭に入れておくかが鍵となります。
単語や文法も、正直『使いこなす』まで行かずとも、『訳が分かる』『並び替えられる』レベルになっていれば、試験では点が取れます。
つまり、【日本語訳を見て英語に直す】・・といった水準は、リーディングではあまり問われないです。
広く浅く、まずは『ふんわり訳すことができる』レベルを目指しましょう。
リスニングについても、文章としてものすごく難しい話は基本問われません。(スクリプトを読むと、その級の割にとても簡単なことが多いです)
その代わり、『誰がどこで話しているのか?』『テーマは何なのか?』といった場面を想像し、読み取る力が必須となります。
耳で聴きとる力と、目で読み取る力は別モノですが、それを同時に鍛える方法として、僕は『音読学習』をとにかく推します。
日頃から『実用』できる英語を身に付けられるよう、机上の勉強と同等の時間を音読学習に充てましょう。
では、次に、少し複雑になった『合格の目安』について書いていきます。
各級の合格の目安は以下の通りです。
・・・このスコア(CSEスコア)とやらは何なのか?一応、以下のように公式で説明されてはいます。
1.技能ごとにスコアを均等に配分しています
技能ごとに問題数は異なりますが、問題数に関係なく、各技能にスコアを均等に配分しています。
したがって、技能ごとに1問あたりのスコアへの影響は異なります。
ただし、同じ技能の問題であれば、どの問題で正解してもスコアへの影響は同じです。各級の技能ごとの満点スコア
2級:650点 準2級:600点 3級:550点 4級:500点 5級:425点
2.同じ正答数であっても回次によりスコアは異なります
スコアは各回の全答案採点後、統計的手法(Item Response Theory*)を用いてスコアを算出しているため、受験者の皆さまがご自身の正答数でスコアを算出することはできません。※Item Response Theoryとはテストにおける受験者の応答パターンを用いて、形式や難易度が異なるテストの結果を比較するための理論です。
3.合格するためには、技能のバランスが重要になります
上記の理由により、正答数の目安を提示することはできませんが、2016年度第1回一次試験では、1級、準1級は各技能での正答率が7割程度、2級以下は各技能6割程度の正答率の受験者の多くが合格されています。
これを細かく説明していくと膨大な話になるので、注意点だけご紹介します。
それは、『今までみたいに、”全体で”合格の目安を取れても、受かるとは限らない』という点です。
どういうことなのか、例を交えて説明します。
例えば、2級までは、『6割以上の正答率』で合格と言う目安があります。(公式でもそう述べられてあります)
以下の例を考えてみます。
※3級の場合
リーディング 30/30
リスニング 30/30
ライティング 0/16
・・ということで、ライティングを白紙で提出しても、60/86→約70%の得点率で、何とか合格になるわけです。
しかし、CSEスコアで換算されるとどうなるか?
リーディング 550/550
リスニング 550/550
ライティング 0/550
つまり、1100/1650となり、残念ながら合格点である1103にギリギリ届かない・・という結果になってしまいます。
なので、『全体で6割という取り方ではなく、”全ての技能で”6割を叩きだすように対策しなければならない』と言えます。
どんなに悪くても4割、得意な技能は8割以上を出してカバーできるよう、意識して学習に取り組みましょう。
3級以上の受験者において、英作文白紙は不合格確定の最悪なコースです。必ず何かしらを書くようにしましょう!
―ということで長々と書いてきましたが、最後に、ちょっと主観が強めな各技能の対策について、持論を述べていきます。