経理の仕事を終え、防府の病院に直行した。 3階の小部屋だった。 右手にはギブスがはめられつるされたまま寝ていた。 声をかけるとびっくりして飛び起き少しの間、話しをした。 彼は毎日、朝10時に出社し黒板の前で何度も練習していた。 夏季講習から授業を出来ることを夢見て毎日頑張っていた。 その姿をずっと見守ってきたので、今回の事故は非常につらかった。 右手手首の骨折。 右利きの僕等塾講師にとっては仕事を奪われる事故だ。 今は10日後にせまった手術が成功することを祈るしかない。 帰りの車の中で彼の頑張っていた姿が ...