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続アクティブラーニングコンテスト~左の図と右の図から考察できることは何ですか?~

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で、本題

ヒゲ『この地図はアフリカの主なレアメタル採集地です。クロム、コバルト、タンタル、ウラン・・・など。じゃあ、レアメタルの主な使い道ってなんやったかな?じゃあ生徒⑥さん!!』

生徒⑥『・・・スマホ???』

ヒゲ『正解!!よく知ってたね。スマホとかノートPC、あとはハイブリットカーや電気自動車などが主な使い道やね。』

ヒゲ『さらに、地図上の黄色の〇が金、青色の〇がダイヤモンド、緑色の〇がプラチナね。』

ヒゲ『世界中のダイヤモンドのうちアフリカ産は50%以上採れて、プラチナは約90%もアフリカで採れるよ!!』

ヒゲ『さて、ここで問題。アフリカはこのようにレアメタルを含めた鉱産資源がたくさん採れるのですが、なぜアフリカから多くの鉱産資源がとれるのでしょうか?生徒①君・生徒②君・生徒③さんのグループと、生徒④君・生徒⑤君・生徒⑥さんのグループでそれぞれ話し合って下さい。あとでそれぞれのグループの・・・女の子に発表してもらいます。』

 

 

とこんな感じでアクティブラーニングを行いました。従来の授業ならばアフリカのどの国でどういった鉱産資源が採集されるのかを覚えて下さいといったものになるのですが、この授業ではあまり国別にこだわることはせずに、生徒たちみんなに『考えて』もらうことに注力を置きました。ちなみに『なぜアフリカから多くの鉱産資源がとれるのでしょうか?』の質問の答えは、山口市で使用されている地理の教科書には載っておりません。だからこそ様々な考察が必要となってきます。

このような問いにおいて重要なことは、正解を知っていることではなくて、みんなで知恵を出し合って『様々な考察』を行えたかどうかです。従来の授業だと大別すると正解か不正解のどちらかであると思うのですが、生徒たちから出た様々な考察に対して、どのように講師が受け答えをできるのかが超重要なポイントとなります。生徒たちからの様々な考察からいろいろな部分を拾っていき、教室にいるみんなで一つの答えを作り出すといった感じです。

 

そして次にこの地図を使いました。

色が着いている地域は近年で紛争・戦争・内戦が行われた地域であり、青色は現在終了している地域、黄色は停戦中、そして赤色は現在も継続している地域です。

ちなみにこの地図自体は『公民』の教科書の最後の方のページに掲載されておりますが、この内容から山口県の公立高校入試に出題されたことはここ10年間ありません。

 

 

そして最後にこの問になるわけですが、これも同じようにグループワークで話し合ってもらいました。

 

生徒たちが出した結論は『多くの紛争地域からレアメタルが採集されている』でした。

 

ただ、この授業はこれで終わりではなくて、そこから考えられるレアメタル採集地点と紛争地域の関係性についてさらに考察を深めていくことこそがこの授業の目的です。

この2つの関係性に関しても、教科書に載っているわけでもないし、高校入試に出るわけでもありません。(ただし大学入試ならば地理の記述問題や小論文などで出題されることがあります。)

最後にボクからの意見として紛争ダイヤモンドの話でこの授業を締めくくりました。

 

 

社会の授業において、従来の授業がテストや入試で結果を出すために物事を覚えなければならないことが目的であったとするならば、

アクティブラーニングは様々な考察をみんなで協働することによって、生徒たちに社会に興味を持たせたり面白いと思わさせたりすることにこそ意義があるのです。

 

そういう視点を持って考えると、昨日のブログにもあった『ラーニングピラミッド』の意味がより鮮明になるのではないでしょうか。

 

 

 

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